-あいつの姉が一番偉そう-

エベレード会館っと。ここで・・・あってるよな?
恐る恐る扉を開ける。自動ドアかよ、とつっこみを心の中で入れると、ビギがそれを察したか、くすくすと笑った。

そこには・・・・・・・・・・・明るい光景が待ち受けていた。

Night of M-A-S-K Sean,5 「あんたが総長だとはね、驚いたよ。」

「あ!あんたが・・・月見里君かい?」

いるのはほんの数人ほど。紫色の髪の毛の人が一人・・・赤髪が二人・・・水色の髪の毛が一人・・・あとの五人は黒髪。俺入れて十人、か。

ちなみに話しかけてきたのは、赤い髪を、後ろで束ねた男の人だ。

 月見里 「月見里・・・焉です。よろしく・・・お願いします?」
「そっくりだな・・・」

そういったのは、黒髪の中の一人。ここで、全員、ビギが紹介してくれる。

 ビギ「久し振りチャオね、皆。えっと、焉。」
黒髪の長髪が二人。女性だ。彼女らは姉妹らしく、名前も姉の美人は「桐井 千代」と妹の「桐井 樋代」と似通う。
黒髪の短髪が二人。男性だ。彼らは義兄弟らしくて、名前も兄の「日永冶 真利」と弟の「日永冶 石塲」と。
もう一人の黒髪は、黒い髪を一本の紐のように長くして、前髪がはねている人。ビギも知らないらしい。

赤い髪の二人は・・・これまた兄弟さん。後ろで束ねた人が兄で、「赤城 四」(これで「あかぎ ゆう」と読むとは知らなかった)。もう一人が弟。「赤城 陽」(これはまんま「よう」だった。)

紫の方はクールで、俺と同じくらいの、長髪といえば長髪だし、短髪といえば短髪の中途半端。
「築野島 光」(つきのしま こう)・・・かっこいいねえ。いいねえ。

水色の髪の人だけは知ってる。・・・栃野の・・・姉。血のつながっていない・・・姉。
・・・「栃野 柴惠羅」だっけな・・・

そういえば兄弟姉妹多いな・・・そう思ってると、ビギが補足してくれる。

 ビギ 「高い術力を持つ人間は、比較的血族が同等の人が多いチャオ。」

・・なるほど。つまり、俺に兄弟がいたらその兄弟も最強ってわけだ。
要は生まれつきの力だな。

 柴惠羅 「はろー!お若い漆黒仮面さん!」
 月見里 「どもッス。」

この仕事を紹介してくれたのも柴惠羅姐さんなので、憧れている。最も、別の意味でだが。

 千代 「貴方が漆黒仮面?・・・へえ・・・やっぱり、術力の発し方まで似ているわね・・・」
 真利 「それもそうだ。・・けど、潜在術力が物凄いな・・・」
 築野島 「兎も角、ここにいる面々の詳細を説明する。」

クールでかっこいい築野島さんが、水を差すように言った。口調もクールっぽい。

 築野島 「まず、桐井姉妹と日永冶兄弟と、零が「五帝」と呼ばれる、四神皇連邦の幹部。」
零・・・ってのは、名前の分からなかった中国風の髪型戦士さんだろう。(男子・・・だろうね。とても大人には見えない。)

 樋代 「宜しくね。小さな戦士君♪」
 月見里 「はあ・・・宜しくお願いします。」

 築野島 「僕と、四、陽が「四天王」なのだが・・・生憎と約一名、サボリ気味だったので引退した。」

・・・・・・サボリ気味?心当たりのある奴が約一名いるが、それは今、置いておこう。関係ないと思うし。
引退したってことは、もうこの組織とは関係ないってことだよな・・・

そして俺は、驚くべき(なのだろうけど)一言を耳にする。(驚かなかったけどね。大体予想はしてたから。)

 築野島 「よって、月見里、君が四天王の一人となる。昇進だ。」
 月見里 「・・・分かりました。」
 ビギ 「反応薄いチャオねえ・・・四天王って、結構スゴイチャオよ?」

?・・・まあそうだろうな。「五帝」ってのが幹部なら、「四天王」は・・・上級幹部?それとも総長補佐官?
・ ・・そういえば、総長って誰なんだろ・・・ふと頭をよぎったところで、忘れないうちに質問しておく。

月見里 「そういや、総長って・・・誰なんスか?」
四 「知らないで来たのか・・・陽並みの天然さだな。」
その一言で、陽がムッとしたが、それは放っていよう。とにかく、総長が誰なのかを知る必要がある。

 石塲 「ああ、総長は・・・」
 柴惠羅 「私よ。」

柴惠羅姐さんが・・・総長、ねえ。・・・って、ええ!?マジで!?ウソぉ!?

 ビギ 「ね?そっくりチャオ?」
 柴惠羅 「そうねえ・・・感性共々、あいつに似すぎてるってのがマイナス点かな。」

マジかよ・・・知らなかった。誰か教えてくれたっていいのになあ・・・
理不尽だ、とか思ってたりするけど、今はそんなこと考えてる暇、ない。質問攻めだ。

 月見里 「で・・・さ、俺を呼んだ理由って、何?」

 零 「この世界のほかにも、“世界”があるのを知っているか?」
 月見里 「歴史で習った。この世界を“光”と例えるなら、残り二つの世界は“闇”と“混沌”だって。」

 陽 「説明不足だな。この世界は“表”であり、全ての始まり。“混沌”は避難場所。中継地点だ。そして、“闇”は終わる場所。」

 柴惠羅 「なんで字数制限引っかかんのよ!こうなったらネットに直接入り込んでy・・・」
―お見苦しいところをお見せして申し訳ありませんでした。続きます。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第216号
ページ番号
7 / 18
この作品について
タイトル
Night of M-A-S-K
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第214号
最終掲載
週刊チャオ第229号
連載期間
約3ヵ月16日