-寝不足少年の仕事内容はっと-
「こらぁ!また寝てる!!」
よくいるよな、こういう奴。
丁度、朝のホームルームが終わった休み時間に、隣の席の女子が怒鳴り散らした。
あれ・・・そういえば・・・上の黒い学生服は着てるんだけど、白いシャツ着てくるの忘れたかもしんない・・・(どうでもいい)
Night of M-A-S-K Sean,2 「さーて、皆!俺の活躍ぶりを期待したまえ!」
隣の女子は、「CMT-05」からの知り合い。ええっと、つまり中学一年生からの知り合い。
名前は・・・うん。覚えてる。
上津江 本埜(かみつえ もとの)。性格は「うるさい」。顔は・・・まあまあかな。中の上?(こんなこと言ったら多分、明日は病院から始まることだろう・・・)
月見里 「あのなあ・・・俺は眠いんだから、寝かせてくれたって・・・」
上津江 「駄目駄目駄目駄目!」
月見里 「他にも寝てる奴居るのに、なんで俺だけ・・・」
そう弁論する。いや、これでは駄目だ。いつものパターンになってしまう。
おそらく相手はこう来るだろう。「月見里だから駄目!」ってね。
さて、俺はどうする?
A「いつもそれだな。」
B「たまには見逃してくれたって・・・」
C「ふっ・・・お前だって授業中は寝てるじゃないか。」
D「一時限目の授業はっと・・・(無視)」
ふ、甘いな。選択肢がこれだけだと思ったら大間違いだ。
上津江「月見里だから駄目なの!」
予想通り、この台詞。毎度のコトながら勘弁してください・・・
よし。シュミレーション通り、あらかじめ用意しておいた策を使う。
喰らえ!
→E「即刻、敵前逃亡!」(隠しコマンド)
そのまま席を立って、俺の脚は流れるように教室から消えていった。
・・・となる筈だった。逃走失敗。
上津江 「逃げようたって、そうはいかないからね。」
月見里 「勘弁してくれッス」
「本埜!」
そこへ、俺の救いの神様登場。やった・・・
上津江は俺を離して、友人のところへ駆け寄る。俺は席に座る。
先程、助けていただいた我が救世主・・・一言で済ますと、超美人。否、可愛い。
右手の方から「全く・・・色ボケチャオねえ」という声が聞こえるが多分空耳だ。
見ているだけで幸せ・・・という感じだね。
おっと、名前は、「栃野 冴美(とちの さえみ)」。友達からは「さっちゃん」って呼ばれてる。
ビギ 「焉!色ボケてないで仕事チャオ!」
月見里 「色ボケとらん。」
ビギ 「今から、十二分後。場所は・・・校庭チャオ!」
ほう・・・俺の出番か。でもそれって授業中じゃあ・・・
といって、一時限目の授業を見る。・・・まずい。
一時限目は、戦闘魔術実践テスト。参加しないと成績に関わる。ま、背に腹は変えられないしな。
霧々 「おーい、焉!どこいくんだよ!」
月見里「ちょっと医務室行ってくる!先生に伝えとけ!」
突風のように去っていく友人の姿に驚く、霧々。やりぃ、作戦成功!!
霧々 「って、今日は医務の先生、休みだぞ・・・しかも次、テストだし・・・」
うってかわって、場所は校庭。医務室からも見える。
我らがクラス「CMT-32」の面々を上から見下ろせるとはな・・・はっはっは。
ビギ 「ふざけてないで、早くしたくするチャオよ。」
バッグからビギを出して、少し特別な「SVCM」を取り出す。
そこから出たのは、いつも使ってる変身用のザ・アイテム!
月見里 「さーて、皆!俺の活躍ぶりを期待したまえ!」
ビギ 「本当に目立つことが嫌いチャオか・・・?」
「しっかし、あいつが授業サボるなんてなあ。」
「どこかおかしいんじゃないのか・・・?」
校庭では噂が飛び交っている。教師は・・・来た。人気のある教師だ。
実力は学園最上。格好が良く、生徒からの人望も厚い。
木島先生と呼ばれてる。本名不明。
そうだ。ここで一つ説明を入れておこう。
何故、戦闘のスペシャリストである教師が、“デルドラム”を退治しないかというと、政府から禁止されてるからだ。
自由魔術使用免許を持っていないと、魔術は使用してはならない、という決まりがある。
そこで、仕事上、Night of M-A-S-K様が(勿論、免許取得している)退治してやろうってんだ。
ビギ 「出現五秒前チャオ!あっ、三秒前チャオ・・・やばっ、出現するチャオ!」
月見里 「語尾の「チャオ」が余計なんだよ・・・正確な時間が、分からないだろ!」
屋上から飛び降りて、どっかの王家が使ってそうな剣を、鞘から抜く。
校庭には、とっても大きな黒い体の化け物が一匹。
・・・既に学校中が大騒ぎだ。そこへ、俺登場!
月見里(漆黒仮面) 「漆黒仮面・・・参上!・・・ってか?」
字数制限にひっかかったぜベイベー!(爆)