-俗に言うプロローグ-

年号?そんなものは関係ない。
今の世の中、そんだけ平和なのだから―っていうと思ったら大間違いだ。

Night of M-A-S-K  Sean,1 「やっぱり物語の序章はこんな感じだね。」

俺は至って普通の学生徒。いきなりだが普通じゃないところがある。(矛盾してるな・・・)
・・・今から話す奴らが、なんで出てきたかとかは知らん。(授業で話してた気がするけど・・・)
とにかく、今、世の中は大変なんです。

・・・突然現れた妙な化け物。名前は“デルドラム”(最も、俺らは「妖獣」って呼んでるけど)
そいつらをやっつけるのが、俺の役目。そして俺の相棒の役目。

「冒頭からして、カッコ付けチャオね。」

語尾は必ず”チャオ”。本名種族年齢性別戸籍出身一切不明。(全部じゃん・・・)
性格は生意気。ただ、こいつが居ないと俺は無力らしい。

只今世間を騒がせている「漆黒仮面」、その正体。実は俺なんです。

正体を隠し、漆黒の服を身にまといし、白き仮面の正義のヒーロー。
その驚くべき正体とは、この俺。「月見里 焉(つきみさと いずく)」。

よく読み間違われるが、「やまなし えん」ではない。(普通はそう読む。)

月見里 「処で、ビギ。妖獣の気配はあるか?」
ビギ 「今のところは、ないチャオ。」

水色の不思議な生命体。自称、世紀末の大天才。俺から見れば普通の子供。
“彼”(性別は不明)こそが我が相棒。

名前は「ビギン=スタート」。随分短い。ので、愛称はビギだ。
いつもは俺の鞄の中に入ってるけど、俺が変身時とか、家にいるときは俺の頭の上だ。
変身時ってのは、俺が漆黒仮面になってるときね。

ビギとは、いつも、この右腕に付けている“SVCM the E,X”の外線通信で対話してる。
俺のは白だけど・・・俺と同じ職業。つまり、“妖獣退治”にも階級があるらしい。最高階級が・・・黒かな?その一つ前が白だ。

・・・最も、俺は目立つのが大嫌いだから、漆黒仮面とかやって正体隠してるんだけどね。
他の人達は違うみたいだ。

っと、話を戻す。“SVCM the E,X”。『Small Versatility Communication machine the Excite Xrea』だ。
外見はコンパクトで、液晶画面が付いてる。通信機能もばっちりで、名前の通り万能機械だ。
俺は家出息子だから、これやってかないと生きて行けないんだよ・・・(料理とか、洗濯とかは小さい頃からやってたんで問題ないしね)
給料、意外と高いよ。

とまあ、ここぐらいかな?あ、そうそう。
俺の通ってる、エベレード・ガーデン。町の名前とかはほとんどが横文字だ。人の名前は漢字だけど。

異世界で言ったら・・・中学三年生・・・かなあ。こっちだと、Class Middle Three。略して、「CMT」。
ま、こんなもんだね。

ビギ 「こら、焉!又学校に遅刻するチャオよ!」

へいへい。
こうして、いつもの一日が始まる。やばい、本当に遅刻する・・・

通学路を走り抜けて、学校間近。勉強道具は全て学校に置きっぱなしなので、荷物は筆箱とこいつ(チャオ)だけ。
正門はすぐ閉まってしまうので、なんとかチャイムが鳴る前に入らなければならない。

月見里 「ギリギリセーフ!・・・か?」
上履きを適当に履いて、教室のドアをピシャリと開ける。(あれ?外履きはどうしたっけ・・・?)

「おう!いつもの通り遅いな!」

そう言ってきたのは、我らがクラス、「CMT-32」の友人。名前は・・・えーっと・・・
「霧々 信喜(きりむ しんき)チャオ。」小声でささやいて、ビギが言った。
こいつの名前は覚えにくくて困る。

月見里 「霧か・・・チャイムは!?」
霧々 「まだ鳴ってないけど、あと十四秒だね。」

フーッ・・・どうやらギリギリセーフだったらしい。
自分の席―左から三番目の一番後ろ。そこへ座ると、深い眠りについた。

霧々 「・・・朝のホームルーム受けないのかよ・・・」


The following are your turns...続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第214号
ページ番号
1 / 18
この作品について
タイトル
Night of M-A-S-K
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第214号
最終掲載
週刊チャオ第229号
連載期間
約3ヵ月16日