第五話
前回のあらすじ
幼稚園に逃げ込んだチャールとルチャ。
しかしそこはさらに危険な場所だった・・・。
{チャール}「あれ?ここ幼稚園だよねぇ?」
{ルチャ} 「そうだろう・・・入り口から入ったし」
しかしどう見てもそこは幼稚園ではなかった。
上も下もなく、近いも遠いも分からなく、
時間も進んでないかのような空間だった。
{チャール}「何かないのかなぁ・・・あれ?誰かいる・・・?」
その不思議な空間に一つ影があった。
長いのか短いのかも分からず、大きいのか小さいのかも分からず、チャオなのかそうでないのかも分からない。
{ルチャ} 「おいお前何か知ってるか・・・!」
『それ』はチャオではなかった。
不気味な見たこともない物体・・・しかし目はある。
『それ』は幾何学な形をしていた。
手足は無く、胴体だけの生き物・・・。
少しして『それ』は喋りだした。
{???} 「そウK・君t・が我のしh・いを逃れタもn・か」
その声は途切れ途切れで良く聞こえなかった。
{チャール」「き、きっ君は誰?」
チャールは恐る恐る聞いてみた。
すると同じ声で答えは帰ってきた。
{???} 「わr・は『ギガレーヴォ』・i達ノ生た・
エネr・ギーをモらう」
『それ』の名は『ギガレーヴォ』らしいが、
他の言葉は聞き取れない。
{チャール}「え?何?もう一度言って・・・うわぁ!?」
ギガレーヴォはチャールに触手を突き刺してきた。
そして何かを吸い取っている。
{ルチャ} 「やめろぉぉぉ!!!」
しかし何を言ってもギガレーヴォは答えようとしない。
そしてチャールから触手を抜いた時には
チャールは立つ力すら残っていなかった。
{チャール}「うう・・・だ・れなんだい?君・・は・・・」
{ギガレーヴォ}「生体エネルギーが足りないおかげで
まともに言語を話すことが出来なくなっていたな
我はギガレーヴォ。時間を操るもの、
つまりは時空の支配者である。
君達が動けるのはチャグというクロノブレイカーの 裏切り者の仕業らしいな。
もっとも今では全員反旗を翻したようだ・・・
ほら・・・やって来た」
どこだか分からない入り口から三匹のチャオがやって来た。
それは紛れも無く、さっきまで『クロノブレイカー』
を名乗っていたチャオだった。
{チャグ} 「貴方は何故時間を奪おうとするんダ!」
{フィール}「我等は気づいた・・・
時間は進まなくてはいけないことに」
{カクラ} 「ガーデンは全て元どうりだぜ!
どうする?ギガレーヴォ!」
{ギガレーヴォ}「我は次元を超えた存在・・・
故に貴様らなどには負けはしない
あくまでも反抗するようなら・・・世界の崩壊だ
我が望むものは時空の崩壊・・・
貴様らの意味のない夢などとは
一緒にはしないでくれ 」
{チャール}「そ・・・んなことさせ・・な・い・・・」
{ルチャ} 「分かったから黙るんだ!体力を奪っちまう!」
{フィール}「だ、そうだが?ギガレーヴォ」
{ギガレーヴォ}「クックックッ・・・
ならば望みどおりにして・・・何だ!?」
突然空間が歪み始めた。
それも尋常ではない、例えるならミキサーの様に。
{ギガレーヴォ}「誰だ!?誰の仕業だ!」
{フィール}「我等だ。この空間を支えている『柱』を破壊した」
{ルチャ} 「柱?なんだそれは」
{フィール}「この空間は幼稚園の中にあるだろう?
そういう場合『柱』と呼ばれる制御装置を
つけないと空間は膨張し、
空間の中も大変なことになってしまう」
{ギガレーヴォ}「グg・グ・・・きさm・ら・・・
ゆr・さん!」
{カクラ} 「おやおや空間が歪んだら突然喋れなくなってるが、 どうしてだろうねぇ♪」
{ギガレーヴォ}「ガァァl・ァ!!!」
{チャグ} 「チャール、危なイ!」
またもやギガレーヴォの触手がチャールを襲う。
だが何かによって触手は弾かれた。
その何かとは・・・。
つづく