~斬首~ フォース
「ぐはッ!」
ご主人様は黒や白の制服の着た人達に殴られて、壁にうなだれていました。
とても、痛そうです。
「お前、馬鹿じゃないのか?一人で、チャオごときのものを助けにくるなんてよ」
そう白い制服を着た人は言い、他の人達も笑い出しました。
「ちゃお・・・・・」
ライドも悲しそうです。私も悲しいです。
「ワレら・・・・・いいかげんにせえよ」
「あぁ?」
「さっきから、チャオを物扱いしやがってのう・・・・・」
ご主人様はゆっくり立ち上がりました。
「えぇか!チャオはワイの家族なんや!ライドもヒューマも!ワイの家族なんや!!それを奪おうとする奴はワイが絶対ゆるさんのじゃ!!」
周りの人達はまた笑い始めました。なんで笑うのですか、ご主人様の事をなんで笑うんですか。
「もういい。殺せ。」
その時、ご主人様の前に。
その時、大量の人の中に、
影が現れた
「し、漆黒のマントに、顔を隠す漆黒のヘルメットに、女性を分からせるための漆黒のスカート。そして・・・・・。」
そんな事を言った男は、一回息を飲み込んで一歩後退してから、続けて言う。
「漆黒の刀・・・・・お前が暗黒正義(ダークヒーロー)『斬首』か!!」
「分かってるじゃない。・・・・・死になさい」
そして、影が揺らめくとそこに影はなく、一人の男の首を斬り去っていってた。
「な、うわああああああああああああああああああああああああ!!」
男達は、逃げるが無駄な話。
一人斬り、二人斬り、斬って斬って斬って斬って斬って斬って斬って斬って。
周りから一気に襲われても、一回転体を回し全て首を斬りおとしていく。
一人が銃を持っていて撃ったが、黒い刀が弾を弾いて、撃った奴の首を斬る
辺りが紅の血だまりができていく、鉄臭い匂いが部屋を充満した。
「後は・・・・・」
そういうと、影の人はご主人様の所に行きました。
私は動きたくても、ロープで縛られて動けません。
怖いです・・・・・・・・・。
「私を見たものは全員殺さないといけない」
そして、影は目の前の人を斬ろうと構えたが・・・・・
「なんじゃ、斬首っておまえやったのか、蓮」
この言葉で斬るのをやめてしまいました。
ご主人様?この怖い人が蓮さんですか?
「誰のことかしら蓮って?」
「なんじゃ、自分の名前を忘れてしまうほどお前はアホやったんか?」
・・・・・何故?何故?私の事が分かるの?
影は焦りを感じってきました。
「てか、お前女声出せるんかい・・・・・」
「だまれ!!だまれ!!だまれ!!斬首するぞお前!!」
影はイキナリ叫び始めました。怖いです・・・・・。
「だまれとはなんじゃ!!」
「うるさい!!うるさい!!うるさい!!斬首するぞ!!」
「うるさいとはなんじゃ!!」
「斬首するぞお前!!その首とばされたいのかッ!!紅の血に染められたいのか!!」
「斬首ってワレ!おい蓮!!お前女がそんな事をいうんやないわ!!」
・・・・・え?
「お前・・・・・今女と言ったわね?」
「何をゆーてんのや!」
そして、ご主人様はいいました。
「お前は昔から、女やったやないかい!!」
・・・・・影は一度黙り込んで。
「アンタには負けたわ・・・・・」
そう言うと、影の人はヘルメットを外しました。
そこで私が見たのは・・・・・
・・・・・・・・・・蓮さんでした
「私はね、昔チャオを飼っていたの。チャオが大好きで仕方なかった・・・・・」
蓮は天を見てから、話を続ける
でも、アンタとおんなじようにチャオがさらわれてね。
私は、実際そのチャオがどこにさらわれたのか分かっていたの。
でも・・・・・助けなかった。怖かった。
後悔して、いつまでも後悔に縛られて・・・・・
そして、チャオを売買する人を憎み
影になった
全て、斬首する事にした
「・・・・・そうじゃったんか」
ご主人様は最後まで聞いていました。
私は、蓮さんが苦しそうに見えました。
「本当はアンタがうらやましかった。だから、アンタと友人になれたのかもしれない」
そうして、蓮は帰っていく
「おい蓮!」
蓮さんが振り向きました。涙で顔が濡れてました。
「また明日!たこ焼き買いにくるんじゃ!!おごってやるさいのう!!」
そういうと、蓮さんは微笑んで帰って行きました。