2話 <目的と敵>
ヒメル 「よ~し、なんかやる気出てきたぜィ。」
ネイル 「最初っから出してくれればネェ?」
ヒメル 「ここぞと言う時に出すのがヒーローだろ。」
ネイル 「何それ。…下手な言い訳。」
歩きながらそんな会話をしている。
ヒメル 「それより、これからどうすんの?なんも資料ねェし。」
ネイル 「取りあえず…大きな街にいこうかしらね。図書館でも探して、ね。」
ヒメル 「図書館にあるか?第一、人間の本だぞ?」
ネイル 「違うわよ。情報集めよ。」
ヒメル 「図書館じゃ、精々チャオが書いた駄文ぐらいだよ。」
ネイル 「もとは人間の図書館なんだから、何かあるかも知れないじゃない。」
ヒメル 「そんなもんかね。」
ネイル 「行き場所けって~い!目標地点は繁栄の街、フォーニブル!」
すると、ネイルは素早く地図を取り出し、広げる。
ネイル 「ここから…東ね。そう遠くないわ。」
ヒメル 「ん?…おい、そこの茂みに隠れてるやつら。」
茂みの奥からがさごそと声が聞こえる。
??? 「兄貴ィ!気付かれましたぜ。」
??? 「は、ハッタリだろう。…安心しろ。」
ヒメル 「あのー、後ろ。」
???達は後ろに振り返る。ヒメルがいる。
ヒメル 「またお前らか……。」
ビート 「あぁ、あの節はどうも…。では、さよなら~…。」
ネイル 「盗み聞きねェ…。貴方達、そのひん曲がった根性…叩き直してあげましょうか!?」
ジラフ 「やべぇ!逃げるぞ。」
ヒメル 「はい、お休みなさい……マインドショック!」
ネイル 「あなたもよ、オチビさん……鋼破天驚拳!」
ジラフ 「ぎゃああぁ…あれ?」
ビート 「グォォォォ…あれ?」
なぜか二人とも無傷なようだ。
??? 「おいおい、お前ら見かけたと思って来たらこれか。」
ジラフ&ビート 「あ、貴方様はもしや……ガルムド様!」
なんと、ガルムドという男は二人の技を軽々と弾いてしまったようだ。
ヒメル 「何だお前?ずいぶんと腕が立つようだが…?」
ガルムド 「俺はガルムド、部下がずいぶんとお世話になったようだな?」
ネイル 「あんたが首領?じゃあどうにかしなさいよ……そこの雑魚。」
ジラフ 「雑魚……うぅっ……」
ガルムド 「いいだろう。お前ら行くぞ…。奴らを叩きのめしたらなぁ!」
ガルムドは剣を手に持ち、ジラフやビートも武器をとった。」
ヒメル 「分からずやめ。かかってこい。」
ネイル 「ちょっと、あいつ強敵だよ?…かなりの腕だし。」
ヒメル 「燃えるの!」
ネイル 「呆れた。でも…楽しそうね。私もやるわ。」
ガルムドはあざ笑う。
ガルムド 「戦いを楽しむ…か。甘いやつだ、」
ジラフ 「そうだぞ。ガルムド様は地獄四神のひとりなのだからな。」
ビート 「お前ら程度じゃかなわないよ~ん。」
ネイル 「はいはい、雑魚は引っ込んで~。」
ガルムド 「雑談は終わったか?……消えろぉ!」
続く