1話 <旅立ち>

かつて、ここには人間がいた。

チャオ達の言葉は発達し、ガーデンにも家が作られるようになった。ガーデンは村や街と同じ存在になった。

だがやがて空気が変わり、すんでいるのはチャオだけとなってしまった。

そこで各地のチャオは立ち上がり、王を目指す。

いま新たな戦いが始まる。

あるチャオガーデン……

ピピピピピピ…

??? 「うるせぇな。もうこんな時間かよ…。」

階段からチャオが上がってきた。

??? 「遅いわよ。さっさときなさい。」

??? 「はいはい、もう準備はできてるよ。ネイルは?」

ネイル 「大丈夫よ。もううずうずしてるんだから。」

この二匹は王になるための旅の準備をしている。

??? 「そんなこといったってなぁ。第一、王になるなんて皆何考えておるのやら
。」

ネイル 「あんたは夢がないわね。ヒメル。」

ヒメル 「夢がなくてすいません~。もっと気楽に暮らしたいの。」

ネイル 「じゃあ、それを夢にすれば?」

ヒメル 「まぁいいや。とりあえず王になれば楽なんだろ?やってやろうじゃん。」

ドォォォオォン……

そこに爆発が起きた。ガーデンに砂煙がたつ。

ネイル 「鴨が来たわ♪軽いウォーミングアップでもしましょ。」

ヒメル 「そうだな。さっさと潰すか。」

??? 「兄貴ぃ!ここには何もありませんぜ。他を当たりましょう。」

??? 「まだ分からぬ!すみずみまで捜し、本を見つけだせ!」

どうやら2匹いるようだ。小さいのと、大きいの。

ネイル 「あなたたちぃ?軽く勝負でもしない?」

??? 「あぁ?お前みたいなちっちぇのにつきあってるヒマなんてねぇ。」

??? 「そうだぞ。ジラフ様は王にふさわしい方だ。お前らみたいな奴らとは格が
違うのさ!」

ヒメル 「うっせぇからさっさと潰そうぜ?」

ジラフ 「口遣いが悪い坊やだ。その口、ひねりつぶしてくれる!行くぞビート!」

ビート 「分かりましたぜ兄貴ぃ!」

ジラフは剣を出し、ビートは槍を出した。

ジラフ 「くたばれぇ!マッハスラッシュ!」

ビート 「ショックランサー!」

衝撃波と槍を持ったビートがヒメルとネイルに向かってくる。

ヒメル 「残念。捻り潰されるのはあんただよ……マインド…ショック!」

ネイル 「遅かったわね。オチビさん……鋼破天驚拳!」

二匹はいつの間にか後ろで技を放っていた。片方には魔法。片方には拳法が打たれる。

ジラフ 「ぐぅ、頭がおかしくなって…い…く。」

ビート 「ぎゃぁぁぁ……ぁ。」

二匹とも地べたに顔をつき倒れた。

ヒメル 「なんだ、朝飯前だな。この程度で王様になれるはずねぇじゃん。」

ネイル 「殺さなかったから大丈夫ね。いつか気付くでしょ。」

ヒメル 「まぁ、いい。それより、王になるための本をさがすぞ。」

ネイル 「そうね。まずは本ね。人間の隠した王座の場所が書かれている人間の本。」

そうなのだ。王になるには最後の人間が隠したと言われるWORLDKINGという本が必要なのだ。

そこに王座の居場所が隠されているそうだ。

ヒメル 「そうと決まればレッツゴー!王へのロードの第一歩だぜ!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第118号
ページ番号
1 / 7
この作品について
タイトル
WORLDKING
作者
初回掲載
週刊チャオ第118号
最終掲載
週刊チャオ第122号
連載期間
約29日