[[ .10 ]] -fin
鏡「まず、発動は僕の死。そして、誰にも触られないように心だけを行動に投影する。
少しも荒んでいなければ触れるはずなんだ。腕を通り抜けるのはそういった理由だ。
また、電車を発進させなかったのは本当によかった。逆に、荒んでいる心が近づいたら事態は悪化するんだ。
僕は死ななければ発動できないが、それでも周りの様子を見ることができる。能力に干渉はできないけどね。
そして、恐怖の後に死を与える。実際、君は駅に来た時点で死んでいたんだよ。
興味。それが、他の人とは違う冷酷な面であった
完璧なニュートラルを探してたんだよ。そして、それを尊敬し生きようと思っていた。
僕は、探せずに終わった。その時、夢の中でこの能力の存在にたどり着いたんだ
夢という名の宮殿。その宮殿は、魅力的なものがあった。
…話を戻そう。
簡単なことで、事件に無関心で僕を探ろうとするものは引き込まれる。
恐怖という名の宮殿にね。
事件をまったく知らない者の心は次の世界へと受け継がれる。
今までの世界にいて、先ほど言った引き込まれた人は…全て、恐怖に落ちる。
僕を探ろうとしているからこそ、言ったことをまた言ってみたり、何かが繰り返す。
時間が勝手に戻っているんだよ。結果、何かを言おうとしてそこで終わった。
それが、さっきから君がやっていることだ。」
レナルド「構ってもらいたいだけなのか?どうやら、あんたの近くで同時に倒れた女性がいたようだ。
その女性はなんなんだ?あんたはただ、自殺の道連れが欲しかっただけじゃないか。
正体を探る?そんなの当たり前だ。あんな不思議な現象を誰の目からも明らかにさせてりゃそっちに気が行く。」
レナルドは思いっきり迫った。事態を断片的に理解できたからだ。
既に死んでいるからこそ迫れる。<夢>は<恐怖>に侵食され、今<恐怖>を通っている途中らしい。
鏡「その現象に対する好奇心を超え、救おうとする心。これが大切じゃないか。」
レナルド「迷惑だ。」
鏡「そういった輝く心。あこがれるものだよ。」
レナルド「1人で死んでくれ」
鏡「好奇心を超える。恐怖も超える。そして、助け合うんだ」
レナルド「卑怯だ」
鏡「もうこれ以上は意味が無い。リセットをする。」
レナルド「待て!最後にだ、質問をする」
鏡「あぁ、いいよ。短めにお願いする」
レナルド「あんたはどこへ行くんだ?」
「レナルド!おい!レナルド!」
恐怖は、繰り返す。
それがいつだとは分からない。ただ、恐怖は続く。何もかもが再現される。
一番の恐怖は、既に思想を持つ者がいない世界で、人形を相手に喋らされる自分がいることである。
たいていの人は「後ろを振り向かず」、「前を向くこと」を踏み外す。
未来へつなげる一歩は、紛れも無く後者である。