【前日】

こんにちわ。下手な小説作家、ますです。
今回の小説を見るに当たって、少々気をつけて欲しい事があります。

・この小説はフィクションです。決して「ます」の家庭事情ではありません。
・推奨年齢は中学生以上。多少過激な部分有りです。
・何らかの理由で、このような小説を止めて欲しいという場合は削除する事を此処に記します。

それでは、どうぞ。


-two weeks memory 2週間の思い出-


いつも通りのチャイムが学校に響いた。
それとともに、ざわざわとクラスの中に居る生徒が片付けなどをはじめる。
だが、窓の外をずっと見ている一人の中学生が居た。
「１日って早いもんだな･･･。」
空は既にオレンジ色に染まり、雲が所々に浮かんでいた。

この中学生の名前は水谷　彰（ミズタニ　アキラ）。
一見普通の中学生に見えるが、彼には深刻な家庭事情があった。
父母の毎日の絶えない喧嘩、最近は離婚と言うところまで来ている。
何が父母をそうさせたのだろうか。彰にもそれは分らなかった。

担任の長ったらしいホームルームが終わり、下校が始まった。
教室から校庭に出るまで、様々な掛け声や物を運ぶ人たちとすれ違った。
彰の学校にも様々な部活動がある。それに入りたいと思うたび、喧嘩によってその願いは無残に消え去った。
そのせいか、離婚と言う出来事は逆に彼にとって嬉しく思えた。

一人静かに帰り道を歩き、次第にあたりも暗くなり始めた。
学校の帰り道の際通り過ぎる商店街にも明かりが着き、彰と同じぐらいの母親が子供を連れて家に帰ろうとしていた。

帰り道の途中、十字路で不意に誰かに肩を叩かれ、後ろを振り向いた。

「何そんなに暗い顔しているのよ！元気出しなさいよ！」
後ろには同い年の山岡　美穂（ヤマオカ　ミホ）が居た。
彼女とは小学校からの幼馴染で、簡単に言えばガールフレンドだ。
ポニーテールとは相性が合わないお転婆だ。

「なんだよ･･･。お前と違ってうちは喧嘩ばっかり。それで元気出せって言われてもな･･･。」
「私の家だって喧嘩する時はあるわよ。洗剤とか、コーヒーの淹れ方とか･･･。」
「それは口うるさい方の喧嘩だろう。うちの場合は離婚だぞ？離婚！」
「ご、ごめん。」
彰の威圧が混じった言葉に、思わず山岡が謝ってしまった。
当たり前だが、コーヒーの淹れ方とかの例は逆効果だったかもしれない。

しばらく二人は無言だった。数分後にはY字道が二人の目の前に現れた。
「あ、私左だから。じゃ、またねー！」
そう言うと山岡は手を振りながら走り去った。それに対して彰は適等に手を振った。
「段々家も近づいてきたな･･･。はぁ。」
次第に１歩１歩が物凄く重く感じた。それほど家が嫌なのだろう。
だが、数分後には家へと到着していた。彰は恐る恐る扉を開け、「ただいまー。」と小さな声で言った。

「何よ！人の気持ちも分らないくせに！」
やはり、いつもと変わらず喧嘩をする声が聞こえた。この声は母親の方だろう。
「お前こそ何だ、その態度は！」
次にはガッシャン!と物が割れる音が聞こえた。彰はそのまま自分の部屋へと向かう。
階段を上るものの、いたるところに喧嘩の時に投げた傷跡が残っていた。

自分の部屋に着いた彰は、唯一のストレス発散が出来るインターネットへ接続した。
マウスで検索サイトをクリックし、自分の趣味にあったホームページを閲覧したり、掲示板に書き込んだりした。
「やっぱこれが一番落ち着くな･･･。」
そう言うと、キーボードで検索用語を入力し始めた･･･。

数時間後、段々インターネットにも飽き、次第に喧嘩をする声がなくなった頃･･･。
一つのポップアップ広告が、画面上に現れた。普通なら消そうとしたのだが･･･。その宣伝に彰は目を引かれた。

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「幸せね･･･。暇つぶしにクリックしてみるか。」
と言い、新しい広告のウィンドウを開いた。

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「無料か･･･。試しに送ってみるか。」
そう言い、彰はクリックした先の記入事項を書き込み始めた。

そう、これが2週間の大切な思い出になるとも知らずに。