何をしよう?どこへ行こう?2

ようこそ!シリウスへ!!
Welcome to Sirius!!
と書かれた木製の看板が街の入り口前に立ってあった。
昔から幾度と見てきたこの看板を見る度にここにやってきたという実感が湧く。

看板を通り過ぎると、整備された道路が目に入る。
道路は土がむき出しの道路ではなくレンガを敷き詰めてある。
建物や街灯はきっちりと左右対称に並べられ、そこをたくさんの人々や馬車が往来している。
行き来するだけでなく商店も並んでいるからどこもかしこも人だらけだ。

ミディ「相変わらず賑やかな街だな。」
皮肉の意味でそう呟いた。
その言葉を聞いて不満を抱いたのはシェアだった。

シェア「別にいいじゃない!せっかくここまで発展してきたんだから」
こいつの言うとおりだ。
ここはつい最近急激に発展してきた街。
とはいっても十年近くの時間を費やしてきた。
俺が五歳位の時なんかはここまで騒がしい街ではなく、静かな村って雰囲気だったんだが・・・
それ以前は村とも言えなかったらしい・・・
海賊の襲撃もあり、大津波の影響も受けて荒廃しきっていた・・・って聞いたな。

パラディ「今日はどこのお店に寄るの?」
うっ・・・
俺は無言で財布の中身を確認する。
手を下に添えて財布の口を下に向けるが、お札はおろか小銭さえ現れなかった。

レア「お兄ちゃんいくら持って・・・・」
途中で言葉を失ったレア。
そう お前の思った通りだよ・・・

シェア「そうだと思って・・・ほら!」
俺達の財布とは裏腹に分厚くて重たそうな財布を持つシェア。
中から四枚のお札をとりだすや俺達に二枚ずつ渡してくれた。

シェア「今日は私がおごるから!パーっと楽しんじゃおう!」

レア「わ~い!さっすがシェア!!」

これで金銭面の事は解決だ。
ま・・・俺は別に買うものはないからこれは貯金に回しといて。
今日の所はこの三人の買い物に付き合うとするか!



~噴水広場~
大量の人ごみを抜けて辿り着いたのがこの噴水広場。
街の待ち合わせ場所、散歩コースなど市民の憩いの場となっている。
昼間は小さな子ども達やその親である主婦達がここを使うし・・・
日が暮れ始めたら、デートの待ち合わせとかで・・・カップルがものすごいんだよな・・・
街の真ん中だからここを集合場所にして自由にぶらつくのもありだな。


シェア「じゃあ二時間後位にここ集合ね!」

レア「は~い!」

シェア「じゃあ・・・ミディ!あんた荷物運びね!」

ミディ「は!?」
・・・ちょっと待て
こいつの荷物はとんでもない量になる。
一人で運べということは死刑宣告物だ。
死なない為にも援軍を要請しないと・・・

ミディ「あれ・・・? 皆は?」
何処にも二人の姿が見えない。
ついさっきまで・・・

シェア「もう行ったわよ! じゃあさっさとついてきなさ~い」
嘘だろ・・・
そうやってズリズリと引きずられるまま、俺は商店街へと連行されていった。


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次週はそれぞれの市街探索編が始まります。
それでは to be next...

このページについて
掲載号
週刊チャオ第285号
ページ番号
17 / 63
この作品について
タイトル
剣と石と・・・
作者
キナコ
初回掲載
週刊チャオ第281号
最終掲載
週刊チャオ第313号
連載期間
約7ヵ月13日