ANOTHER REPORT 2
私の目に留まった物・・・
それは各地に残る「石伝説」である。
この場合の石は主に魔法石の事を指すのは周知の事実であろう。
伝説に残るほどの魔法石は富、権力、力の象徴として崇められている。
数多く残る神話の中で、魔法石に関する物は特に熱心な研究者が多いのだ。
しかし私は以前も述べたようにこの手の曖昧な類に興味はない。
部下達もここまで詳しい人物はいなかった。
同期の仲間に尋ねてみるとしよう。
・・・いつの時代も思いがけぬ所にヒントがあるものだ。
会うための日時を決定し終え、帰宅路についていた時たまたま面白いものを発見する。
子供向けに絵で書かれているのだがこれは珍しい。
絵本のタイトルは「始まりのお話」
初代国王と王国誕生を簡単に述べている書物・・・幼児に合わない内容だ。
一冊自分の物として手に入れるがこの事など頭の中ではほんの些細な事だ。
私の心は「石伝説」でいっぱいだった。
約束の時を心待ちにしたものだ・・・
世間の話題というものがどうしても我が身に染み込む事はなかった。
今思い返せば全ては繋がっていたというのに・・・