三章 わくわく!街へ行こう!1
レア「よ~し!いっぱい遊ぶぞぉ!!」
久々にお金が手に入った♪
いつもそんなにお金がないからこうして買い物なんてできないいんだよね。
クレープ屋にも行きたいなぁ・・・
でもあの小物もかわいくて欲しいし・・・
う~ん・・・足りるかなぁ・・・?
まぁいいや!とりあえず行こう行こう!!
「は!?」
遠くからおにいちゃんの声が聞こえたけど気のせいだよね♪
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とりあえず私が来たのは・・・
雑貨店。
自宅の飴も無くなっているから買っとこう!
と私は勇み足で入っていく。
その時だ。
「いて!」
レア「きゃあ!?」
・・・誰かとぶつかっちゃった。
しかも・・・少し水がかかったみたい・・・・
「ゴメン!俺急いでるッス!」
衝突していった相手はその一言を残しただけで足早に立ち去ってしまった。
あまりに突然の事だったのでその彼の姿が見えなくなるまでずっと呆然としていた。
レア「う~びっしょびしょだぁ・・・」
気分が下がり俯くと、地面に何かが転がっていることに気がついた。
丁度太陽の光が反射して何かはわかりにくいが場所と数ははっきりわかる。
レア「これ・・・」
拾ってみるとどうやら全部お金であった。
金貨が二枚、銀貨が三枚・・・
普段ならちゃんと届けているけど・・・今回は水かけられたしこれは慰謝料ってこと・・・?
ラッキー♪
とさっきまでの不快な出来事ももうどこかへ流れていっちゃった。
じゃあ拾ったお金で飴ちゃん買って~残りはクレープ買おっと。
とりあえず雑貨店を後にして次に目指すのは屋台でやってるクレープ屋さん。
他のお店と比べてとにかく安いし・・・
「私の行きつけのお店なんかよりずっとおいしい!」ってシェアも認めてくれたクレープ屋なんだから。
毎日御馳走を頂いてるシェアが認めたんだから味は本物!
と目的のクレープ屋を探して周囲を見渡しているとある看板が目に付いた。
レア「あぁ!!」
ガーデンピュアと書かれているその看板には・・・
【天使のプリン期間限定販売中!】
と書かれていた。
これって・・・絶対見逃すわけにはいかないよ!
レア「でも・・・クレープもあるしなぁ・・・どうしよ?」
天使のプリンは期間限定でしか販売されない貴重な品。
ここで見逃すと・・・次にその姿を拝めるのは一年後になる・・・
でもクレープの屋台もなかなかこの街に来ないし・・・
どうしよっかな・・・
う~このまま待ってたらどっちも売り切れちゃうし・・・
だからといって・・・プリンか・・・クレープか・・・
頭のなかでどんどん規模を拡大していく欲求という名の迷路。
しかしこのままでは入り口はあるのに出口はないですよ~状態だ。
う~ん・・・決まらないなぁ・・・もう一枚銀貨があったら足りるのになぁ・・・
お金でも落ちてたらなぁ・・・
ふと目に留まったのが自分と同じ年頃の女の子。
全身ローブを被っていて・・・
何かがひっかかるなぁ・・・
それよりもさっきからずっとこの辺りでキョロキョロしてるって事は・・・・
レア「プリンかクレープで迷ってるんでしょ?」
「・・・えぇ?」
いきなり声をかけられてあせっているけどわかるよ。
プリンの看板とクレープの屋台がある方向を交互に見てたもんね♪
レア「ね!あなたは【天使のプリン】か屋台のクレープのどっちがいい?」
「え・・・と・・・じゃあプリンの方で」
レア「やっぱり!どうせなら一緒に食べに行こうよ!!」
「あの・・・私は人探しの途中なんですけどぉ・・・」
レア「いいのいいの。ほら行こう!」