二章 ぼろぼろローブの来訪者1

「よくまぁ暴れたなぁ・・・まぁ一番手はお前だ・・な!!」

「くっ・・っそ・・・」

「死ね」
ぇ・・お兄ちゃんが・・・死んじゃうの?
そんなの・・・

レア「やだぁ!!・・・・・・・・・・・あれ?」

何で?今ベットにいるの?
確か昨日の夜に、ボートが流されないように出て行って~
そこで賊みたいな人たちに襲われかけて~
お兄ちゃんが殺されそうになってから~

レア「ぜ~んぶ夢だった・・・の な~んだ!」
じゃあ気を取り直してベットから起きようと手をベットについた時
柔らかいものが手に当たる

レア「へっ?」
視線を手の位置に向ける



レア「…………きゃあああああああああああああああああああああ!?!??!」












シェア「レア!今の叫び声何!? 後すごい鈍い音が何回も聞こえてたけど!!」

パラディ「何かあったの?」

レア「おおおお兄ちゃんが・・ねこ・・ね・・・・ねこみ・・襲って・・・」


シェア&パラディ「・・・・・はぁ!?」

パラディ「それよりレア、熱はもう大丈夫なの?」


レア「・・・・・・・・・・へっ?」







レア「な~んだ!そうだったの? お兄ちゃんごめんね♪」

シェア「ねぇ?あんた聞いてんの?」

ミディ「俺もう熱でそぅ・・・」
とにかく今までの事をまとめる。
昨日命からがら逃げたした俺達は、シェア、パラディと別れた後、一人熱出したレアの看病をしていた。
夜通し看病兼見張りを続けていた俺は朝日が出たと同時に爆睡。
確かに自分のベットじゃなくてレアの部屋で力尽きたのは悪かったけど・・・
襲われたと勘違いして、ビンタとグウを何発も喰らった。
結果、目も覚めるし顔も腫れたで散々な一日の始まりだ・・・


パラディ「とりあえず今日は何も異常無いよね?」

ミディ「顔がいつもの二倍位大きくなった」

レア「すっごいお腹すいてるよ~」

ミディ「今日はレアが作れよ」

レア「む~こっちは病人なのにぃ~」
また頬を膨らまして怒る
いつまでも子どもみたいな怒り方して・・・






朝食を済ませた俺達。
するとシェアが、持っていた袋の中身をテーブルの上に広げた。
石とかなり分厚い本だ。
本には「魔法学1入門編」と書かれていた。

ミディ「何でこれを・・・?」

シェア「あんた達にも魔法を使えるようにするのよ!」

ミディ「は!?」

シェア「いいからだいたい読んどいて!!」
しぶしぶ言われるままに最初の一ページを開く。

      魔法学1入門編
 
         目次         

魔法の起源     

魔法を行う手順    

魔法石について

魔法の種類










え~っと。
全部読むのもあれだしシェアが赤線引っ張ってるとこだけでいいや。
魔法の起源

 魔法の起源とはいつごろなのか 詳しい事は定かではない。
太古の昔より使われていた痕跡があり、主に災害を未然に阻止したり、天候を操って田畑の穀物を豊作にしたりと生活に結びついていた。
つまり魔法とは・・・自然界に起こる現象を操作する【技術】なのである。

魔法を行う手順

 魔法を扱うためには最低限、二つの条件が必要となる。
まず一つは使用者自身に魔力が備わっている事
魔力は魔法の威力 持続時間等に関わるものである。
そして次に魔法を扱う為に必要な物、それは魔法石である。
これが無ければいくら熟練の魔道師でも話にならない。

わかりにくいのであれば魔力を電気エネルギー、魔法石は電球と考えるとわかりやすいだろう。
どちらか一つでも欠けては室内を明るくできないのだ。


魔法石について

 魔法を使用する際に魔法石が必要なのは前項で説明した通りである。
魔法石は鉱山で採掘される。
しかしなかなか発見されない事と国の厳重な管理下にあるため、かなり高価な品物となっている。
 魔法石の定義は魔力の元となるマナが石に含まれている事である。
自然界に発生したマナが長い時間をかけて岩石内に溶け込んで出来上がる。
同じ大きさの石でもその石の中にどれだけマナが含まれているかで魔法石の質が変わる。
更に宝石のように余分な部分を取り除き磨かれた石はそれだけで魔法の質も上がる。

 他の特徴としては、魔法石は宝石のように輝く。
マナを含んだ量、媒体となった石によって色は千変万化する。
硬度も高く、ダイヤモンドと同等の硬さである





ミディ「文字に酔った・・・一回休憩していい?」

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このページについて
掲載号
週刊チャオ第283号
ページ番号
9 / 63
この作品について
タイトル
剣と石と・・・
作者
キナコ
初回掲載
週刊チャオ第281号
最終掲載
週刊チャオ第313号
連載期間
約7ヵ月13日