1話壊す者

心」
それは生き物だけが持っているもの  自分だけに与えられふたつとない物。心は感情を生みだし、それは時にして信じられないような力を引き出したりする。だがその心とは体の何処にあるとか、心の構造は、形は何かと聞かれても誰も答えられない。そう、誰も心の事を知らないのだ。
             しかし
もし自分の心の形やその力を知ることができて、それを使いこなせたら・・


            Toy Breaker


名も無きこの村には、ある一つの噂があった。
「鉱山の旧採掘場に死んだチャオが現れる」と。
??「へ~そんな噂があるのか マスター」
バーの店主にそう聞き返したチャオは頭が後ろにさがっているような珍しい姿だった。
マスター「お客さん、旅でもしてるのかい?」
??「まぁね」
そう軽く返すとコップにはいった飲み物をいっきに飲みほした。
??「マスター同じのおかわり!」
マスター「またかい!?これでもう62杯目だよ」
??「いいからいいから」
その時店の扉が勢い良く開いて複数のチャオが入ってくる。
見た目からしてまだ子どものチャオたちだ。
普通バーには子どもなんて来るはずは無いのだが。
理由を聞こうとしたがすぐその疑問は解決した。
子チャオ「ただいま~」
マスター「おかえり」
なるほど・・
疑問も解決してまた飲む事に集中しようとしたが・・

なぁ あいつ昼間っぱから飲んでるぜ
うん・・そぉだね・・
なんでだろうな?
・・さぁ・・?
聞いてみよっか
「なぁなんで昼間っから飲んでるんだよ?」
??「まぁいろいろとあってな」
簡単に流してみたらすぐさま
「失恋とかしたのか?」
??「ちがう!!」
「したのか~ 誰に?」
??「だから違うって!!」
ムキになって話してることにいまさらきづいた。こんな子どもにのせられるとは・・・
「そういや見かけない姿だよね?あんた誰?」
小さいむらだから住んでる人も大概覚えてるのか、こんな台詞が飛んできた。
「俺か?俺はエッジだ」
「ふ~ん」
軽くながされた・・子どもはもうこっちに興味は無く他の子どもチャオと話していた。
その会話のなかで
「なぁ 今日の夜、旧採掘場にいこうぜ。噂を確かめに」
「おぉ いいな~ マイも来るよな?」
マイ「えぇ!?僕こわいよぉ~」
「いいからいいから じゃぁ月が昇ったらここに集合な」

エッジやマスターもその話に耳をかたむけていた。

エッジ「いいのか? お化けだか何か知らないけど出るんだろ?」
マスターは軽く笑って
「まさか 出るわけないだろう それともお客さんはあの話信じてるんですか?」
エッジ「まぁ調べてみる価値ありだな」
空が黒くなりその中に大きな月と小さな星が輝いてる とてもきれいな夜空だ
エッジはあれから子どもたちが噂を確かめにいくというので そのお守りを頼まれて子どもたちの
後をつけていた。
エッジは独り言で
「あのマスター 信じてないんなら俺をお守り役なんかにすんなよな」とつぶやいた。
でも子どもたちはエッジがつけているとは知らず肝試しを楽しんでるようだ。
噂は旧採掘場で死んだチャオが現れるというのも落盤によって死んだ犠牲者が成仏しきれず残って
いるとか かなりリアルな話で子どもが信じるのも無理は無い。
そして 村から10分程歩いただろうか 到着したらしい
「ついたぞ~」
「えぇ~こわいよ~帰ろうよ~」
「早く帰りたいなら早く確かめないとな~」
そういうと怖がってたチャオを引っ張って中に入っていった


中からは泣き声が聞こえる さっきの子が泣いてるのか?


ふと思ったとき続いて悲鳴が聞こえる。 
それも尋常じゃないくらいの叫び声だ。

中からはあの臆病な子が出てきた。確かマイとかいう子だ。
エッジ「大丈夫か?」
マイはまさかチャオがいるとは思わず少しあわてたがすぐさま事情を説明した。
マイ「で・・出たんだよぉ 中にお化けがぁ~・・ 二人が捕まって・・」
エッジはそれを聞くと急いで中にはいっていった


少し入ってみると 中に誰かいるようだ人数は4人 子どもの数を引いて2人余る・・
マイ「お化けは・・2人いたんだ・・」
気がつくと後ろにマイがいた。少し震えてる やはり怖いらしい
エッジ「無理すんなよ 外でとけ 怖いだろ?」
しかしマイは首を横に振って
マイ「でも友だちがいるんだ 見捨てて逃げられないよ」
エッジは少し驚いた ただの臆病かと思ってたけどこの子には勇気がある
エッジ「わかった 離れるなよ」
そういうとエッジたちは奥へと進んでいった


「お化け~!!」
子どもがそう叫ぶがお化けらしきの者は無言でその口を塞ぐ
冷たくて温かさが感じられないその手は本当のお化けのようだ
抵抗できない・・誰か・・
       その時
「やっぱりお前等かよ」
声の主を探すとそこにはエッジがいた。側にマイもいる。
 「そいつらはお化けでもなんでもねぇよ、ただのガラクタだ!
 
敵も気づいたらしくエッジに襲い掛かる。
マイ「うわわぁぁ きたよぉ!」
エッジ「下がってろ マイ

このページについて
掲載号
週刊チャオ第231号
ページ番号
1 / 14
この作品について
タイトル
Toy Breaker
作者
ココア(3段アイス,ソード)
初回掲載
週刊チャオ第231号
最終掲載
週刊チャオ第234号
連載期間
約22日