最終話「ついに…」

翌日……
いじめっ子達は、再びテイルのもとへやって来ました。

「お前、まだ飛べないんダスか?」

「飛べないチャオはただのチャオですよ……おっほっほっほ」

いじめっ子達は、
前と同じ手段でテイルを怒らせようとします。
しかし、テイルはもうその手には乗りません。

「ふん、僕は昨日までの僕とは違うチャオ。僕はもう、飛べるようになったんだチャオ。」

「なら、滝の上からここまで飛んでくるダス。飛んでこれたら、もうお前をいじめたりはしないダス。」

「やってやるチャオ。そのぐらい朝飯前チャオ。」

テイルは滝の上に登り、
昨日のように助走をつけて飛び立ちました。

「!!」

いじめっ子達は、テイルが飛ぶ姿をはっきりと見ていました。
しかし、彼らはこのことがどうも気にいらないようです。
いじめっ子の一人・ベンケイは、エンマとナイトメアに小声でこう言いました。

「あんなのインチキダス。石をぶつけて撃ち落としてやるダス。」

「グフフフ……それがいいな。」

「おっほっほっほっほ…」

いじめっ子チャオ達は、
袋のような物から石を取り出し、
テイルめがけて投げつけました。
しかし、テイルは投げつけられた石を飛んでよけました。

「くそ…もう石がないぞ!」

「おとなしく負けを認めるダス…」

そして、石をよけたテイルは、ゆっくりと地面に降りてきました。

「どうチャオ?昨日までの僕とは違うでしょ?」

「お前が飛べるようになったのはわかった。もうお前をいじめたりはしないから、許してくれ。」

「わかればいいチャオ。」

こうしていじめっ子達は、ガーデンを去っていきました。
明日からは、再び平和な日々が始まることでしょう。

めでたしめでたし。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第134号
ページ番号
4 / 4
この作品について
タイトル
翔べ!テイル
作者
あらら(ボロット)
初回掲載
週刊チャオ第134号