最終話「ついに…」
翌日……
いじめっ子達は、再びテイルのもとへやって来ました。
「お前、まだ飛べないんダスか?」
「飛べないチャオはただのチャオですよ……おっほっほっほ」
いじめっ子達は、
前と同じ手段でテイルを怒らせようとします。
しかし、テイルはもうその手には乗りません。
「ふん、僕は昨日までの僕とは違うチャオ。僕はもう、飛べるようになったんだチャオ。」
「なら、滝の上からここまで飛んでくるダス。飛んでこれたら、もうお前をいじめたりはしないダス。」
「やってやるチャオ。そのぐらい朝飯前チャオ。」
テイルは滝の上に登り、
昨日のように助走をつけて飛び立ちました。
「!!」
いじめっ子達は、テイルが飛ぶ姿をはっきりと見ていました。
しかし、彼らはこのことがどうも気にいらないようです。
いじめっ子の一人・ベンケイは、エンマとナイトメアに小声でこう言いました。
「あんなのインチキダス。石をぶつけて撃ち落としてやるダス。」
「グフフフ……それがいいな。」
「おっほっほっほっほ…」
いじめっ子チャオ達は、
袋のような物から石を取り出し、
テイルめがけて投げつけました。
しかし、テイルは投げつけられた石を飛んでよけました。
「くそ…もう石がないぞ!」
「おとなしく負けを認めるダス…」
そして、石をよけたテイルは、ゆっくりと地面に降りてきました。
「どうチャオ?昨日までの僕とは違うでしょ?」
「お前が飛べるようになったのはわかった。もうお前をいじめたりはしないから、許してくれ。」
「わかればいいチャオ。」
こうしていじめっ子達は、ガーデンを去っていきました。
明日からは、再び平和な日々が始まることでしょう。
めでたしめでたし。