第1話「空を飛びたい」

ここはチャオガーデン。
チャオ達が平和に暮らしている場所。
しかし……
今日もまた、その平和が乱される時が来てしまいました。

「グフフフ…。今日もアイツをいじめてやるぜ。お前達、準備はいいか?」

「準備完了ダス!」

「こちらも準備万端です、エンマ様」

彼らはいじめっ子チャオ3人組。
ターゲットと決めたチャオはとことん追い詰める、弱い者いじめのプロです。
いったい、彼らは何の準備をしたのでしょうか。


その頃、滝の方では2匹のチャオが話をしていました。

「ねえエイミー、僕はいつになったら飛べるチャオ?」

彼はテイル。テイルスチャオなのに空を飛ぶことができず、いじめっ子達の格好のターゲットになっています。

「アタシに聞かれてもわからないわ。でも、テイルはいつかきっと飛べるわよ。」

そして、彼女はエイミー。テイルの幼馴染みで、良き相談相手。
そんな二人が話していると、向こうからいじめっ子達がやってきました。
いじめっ子達は、テイルを見るんまりこう言い出しました。

「テイルちゃ~ん、まだ飛べないんでちゅか~?」

「飛べないテイルスチャオなんてダサいダス。」

いじめっ子達は、ひたすらテイルの悪口を言いました。
テイルが怒って立ち向かってきたところで、ボコボコにする作戦です。

「うるさい!僕だっていつかは飛べるんだ!」

テイルは、ついに怒ってしまいました。
そして、怒ったテイルは、いじめっ子達の方へ向かっていきました。

「おやおや…。私達にはむかおうとは、テイルさんの癖に生意気ですね…。おっほっほっほっほっほ」

「親分、やっちまうダス!」

「言われなくても!」

いじめっ子チャオの親分・エンマは、
ぐるぐるパンチでテイルを吹っ飛ばしてしまいました。
テイルは滝の一番上まで吹っ飛び、岩壁に当たって池に落ちてしまいました。

「グフフフ……情けない奴だな。お前達、そろそろ行くぞ!」

「アイアイサー!」

こうしていじめっ子達は、ガーデンを去っていきました。
そして、テイルはなんとか池からはい上がってきました。

「テイル、大丈夫?」

「僕は大丈夫チャオ。でも…悔しいチャオ。自分だけ空を飛べないなんて。僕も空を飛びたいチャオ。」

第2話へ続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第134号
ページ番号
2 / 4
この作品について
タイトル
翔べ!テイル
作者
あらら(ボロット)
初回掲載
週刊チャオ第134号