6話 4つの欠片

「情報によると…ここらへんらしい」
デルデムスが、スマッシュを見て言う。
スマッシュは、辺りを見回して
「あっ…?あれかな?」
と言い、指を指す。遠くで確認はできないが、勇者軍団のようだ。
しかし、三人だったのが五人に増えていた。

「まぁ…とりあえず行くか」
デルデムスとスマッシュは走っていった。


「む…貴様達は…?」
紫色のライトカオスが刀を持ち、二人に訊く。
「ふんっ…お前らの持っている物をもらいに来た者だ」
デルデムスは、ライトカオスを睨む。

「誰が持っているかもわからないのに奪おうと?」
「全員倒してからでも遅くはないな…」
デルデムスが、剣を持った。
その時、機械が歩く音が聞こえ始めた。それは、チャオ型のロボットだった。

「なっ!?お前は…!?」
デルデムスは、驚きながらロボットに訊く。
「軍監視用ロボット改造機一号ダ…オマエラノ敵デハナイ」

「目標ハ…ソコノソニックチャオト、チカラタイプナリカケノチャオガモッテイル」
「ほぉ…なるほどね…じゃあスマッシュは、別の三人の世話を」
デルデムスは言い終えるとソニックチャオめがけて走り出す。

「でいっ!!」
デルデムスの剣は、ソニックチャオの銃に塞がれたがそのままソニックチャオは倒れた。

「まずは…一つ…」
デルデムスは、ソニックチャオの横に剣を刺し、伝説のモノの欠片を盗んだ。

「今度はお前だ…一刀…両断」
デルデムスは、レッドメアの技でデカポンを斬り、伝説のモノの欠片を盗む。

「スマッシュ…行くぞ」
デルデムスが呼びかける。

「さらばだっ!!」
レッドメアが盗んだ携帯用転送装置を使って、二人は基地へと戻った。
なんと、この戦闘は30秒ほどで終わってしまった。

「ワタシハ…?」
ロボットは取り残されたままだった。

「くっくっく…行くぞ…」
ライトカオスが残りの二人に言う。ソニックチャオも起きあがった。
「やつらの転送先を調べ、場所は確定…そこにいくぞ」
「なるほどな…」
ギャラクシーが頷く。そして、ライトカオスがデカポンを背負う。


「くそぉ!数が多すぎるぞ!?」
レッドメアとヒットは機械の群れと戦っていた。
「くぅ!倒しても倒してもどんどん出てくるよぅ」

「ん…あれはなんだ?」
と、レッドメアが天井を見る。そこには、小さな光る物体があった。

「破壊してみるよん♪フライアタックゥ!」
と、ヒットがそれを破壊する。すると、機械達の動きが止まった。

「あぁ…よかったぁ…敵が増えるのかと思った…」
レッドメアがその場で座る。
「操作してたのかぁ…」
ヒットが、止まった機械達を見下ろす。

「さて…早く盗んで逃げるぞ」
レッドメアが立ち上がる。
「何を?機械?」
「馬鹿者…あれだよあれ」
レッドメアも忘れていた。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第104号
ページ番号
18 / 50
この作品について
タイトル
とある組織
作者
スマッシュ
初回掲載
週刊チャオ第97号
最終掲載
週刊チャオ第127号
連載期間
約6ヵ月30日