TIME  

ある程度敵を倒して

悪い奴を蹴散らしていた

それは、みんなが協力してくれたからこそ出来たことなのに

俺だけがいつの間にか勇者と呼ばれていた

一緒に戦ってくれた仲間はみんなそのままの職で

呼ばれていた

まるで、俺を支えただけの者というように

嘘だ

俺よりも仲間達の方が活躍した

俺だけが戦って勝てるような奴らではなかった

そう

もう俺のいるこの世界に仲間達はいない

そして無駄な待遇を受けた俺だけが長生きをしている

チャオが近寄ってくる

このチャオはいつも笑って俺に話しかけるように

明日にはこのチャオは泣いているだろうか

寝たきりの俺はもうこの世界にはいないだろうか

この青きハリネズミと言われた頃のシンボルだった

この青い髪の毛はもう白くなってきている

いつからだろうか、こんなに哀愁漂う性格になったのは

もう昔の頃には戻れない

あのころの楽しく爽快に走っていたあのころには

その頃に撮った写真は遠くにある家に置いてある

もう一度見たい

もう一度歩きたい

走りたい

でも今はもう無理なんだもう明日には・・・

アディオス、チャオ

おまえだけはすてきな飼い主が見つかって、

いつまでも笑って生きることが出来ますように

P.S.

昔一緒に戦ったみんな

また一緒に走ろうぜ

fin

この作品について
タイトル
TIME  
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第211号