ただ強く。 

チャオはカオスチャオにいつかなるだろう。
自分もいつかは自分を見つめるのだ。

「ねぇねぇ、カオスチャオになったときの感情はどう?」
チャオに聞いている、ぶくぶくに太った30代の男性。
つまり、今話している主人公、僕のことだ。
「何か、今までの記憶がよみがえるんだ。」
カオスチャオはそういっていた。

自分にとって記憶を蘇らせる事は良いことではないような気がする。
チャオにとってもそれは同じなのだろうか。
聞いてみた。

「いや・・・全然良いことだよ!」
自分とは正反対の言動にちょっとびっくりした。
そして、それを聞いてみると・・・

「だって、強くなりつつあるときはみんな一生懸命に、
 育ててくれたんだ。でも今はそんなことはないんだ。
 使い古したおもちゃなのかな。悲しくなるんだ。」
自分は言葉が言えなかった。

ただ強く、ただ強く・・・でもチャオにはそれに限界がある。
そして、それが最高になったとき・・・
一瞬の喜び。されど、もうどうでも良いという感情。

強くなって、有名になって、大物になろうと願った自分。
でも結局変わらなくて毎日を過ごしていた自分。
・・・カオスチャオには悪いが、
明日からは気持ちの良い生活が出来そうだ。
漠然とした安心感が体中を駆けているから。

05/6/4 緑茶オ

この作品について
タイトル
ただ強く。 
作者
それがし(某,緑茶オ,りょーちゃ)
初回掲載
週刊チャオ第168号