~最終話・前編~

【チャオ】「いいえ、私は『神の使徒』・・・。」

【ルシス】「使いって訳か。騒ぎの張本人であろう神はどうした?」
【神の使徒】「神は忙しい上に、貴方達の前には出れない理由がありますので。」
【トレイス】「『理由』?おいおい、そりゃ一体何だよ?」



スパイラル 最終話 そう、結局は螺旋の如く


【エレナ】「まあいいわ。まず、ここはどこ?」
【神の使徒】「『時空の狭間』。
       どういう場所かと聞かれたら、『無』の世界と似たようなところでしょうか・・・。
       時間というものは存在せず、空間は無限。」

【ミリル】「よ、よく分かんねぇけど・・・」
【セトラ】「簡単に言えば、僕らがいつもいる世界の価値観はここでは通用しないって事かな。
      もっとも、まだ僕らの世界の科学では解明しきれていないところだから、分からなくて当たり前だが。」
【サリナス】「難しい話は後にして、次!
       で、この騒ぎを起こした目的は?」

【神の使徒】「・・・神の真意は知りません。ただ、『楽しみ、また楽しませる為』と言っていたのを聞いた事があります。」
【デスピナ】「『楽しむ為』、か・・・。愚かだな。」

【アレスト】「楽しむ為だと?いい加減にしろ!こっちの迷惑も考えろよ!」
【クライト】「使徒とやら、貴様も許せねぇっ!殺してやる!!」

2匹は銃を構えた。
が・・・

【神の使徒】「撃つのならば撃ってもいいでしょう。しかし、私は今神からある『権利』を借りています。
       もし私を殺せば、貴方達は永遠にこの世界を彷徨うことになる・・・それでもいいのならば。」

【クライト】「・・・それはゴメンだ。」

持っていた銃を下ろす。

【リエット】「・・・『権利』って何?」
【神の使徒】「詳しくは言えませんが・・・簡単にいうと、私が『神』になれる権利です。
       ですから・・・。」

使徒は右手を動かすと、

【ルシス】「うわぁぁっ!」
【リサラ】「ルシス!?」

いきなりルシスが移動してしまった。

【ルピカ】「今度は貴方が神になろうとしている訳!?」
【神の使徒】「いいえ。これはあくまでも『神』のもの。
       私には『神』の力は全てを扱いきれる代物じゃありません。
       いずれ返しますよ。」

【リサラ】「全てって、一体・・・」
【神の使徒】「やろうと思えば、世界を崩壊させることもできます。私には無理ですが・・・。」

【ルシス】「まるで、僕みたいだね・・・。
      小説家は、その小説に対して何だって可能だ。
      そして、その世界をいじるのは、読者の『楽しみ』のため・・・。」
【神の使徒】「確かに小説家と似てはいるかも知れませんが・・・『神』はあくまでも『神』です。」

【トレイス】「・・・ひょっとして俺達、2重の『神』に操られていたって事か?」

【神の使徒】「そうなるでしょうね。ただ、私達とて絶対ではありません。
       私達も、さらに上の『神』に操られているのかも知れません。」


【ルシス】「・・・そう考えると、無意味な押し問答だな。」
【神の使徒】「でしょうねぇ・・・。」


【ミリル】「・・・それはそうと、俺達・・・」
【12匹】「元の世界に戻れるの?」
全員が一斉に神の使徒に問いかけた。
そう、これである。
一番根本的な問題。


【神の使徒】「・・・可能か不可能か、証明させてあげましょう。」

そう使徒は言うと、今度は左手を動かした。

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後編へ続くっ!

このページについて
掲載号
週刊チャオ第35号
ページ番号
20 / 23
この作品について
タイトル
『スパイラル』
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第26号
最終掲載
週刊チャオ第35号
連載期間
約2ヵ月5日