～第８話・前編～

スパイラル　第８話　捩（ねじ）れて、狂って、彷徨（さまよ）って


【番組アナウンサー】「第１問！
　　　　　　　　　　　人気ゲーム「Black World」、発売元のメーカーは？」

【セトラ】「チャオ・エンターテイメント！！」

【番組アナウンサー】「正解！」

いきなりゲームの問題。ここはセトラが得意分野を確実に取った。
ノンジャンルだから、ゲームの問題はもう来ないはずである。

【サリナス】「・・・やるわね。
　　　　　　　というか今の問題、ドリームスター社じゃないの？」
【セトラ】「ドリームスター社は製造元。一種の引っ掛けだね。」

【番組アナウンサー】「第２問！」


この後も激戦は続く。
問題の内容は作者であるルシスの知識が足りない為載せないが、

２問目　サリナス
３問目　サリナス
４問目　セトラ
５問目　サリナス
６問目　セトラ

と正解。
・・・宿命なのか、やはり最終問題へもつれ込んだ。

【番組アナウンサー】「いよいよ最終問題です！！
　　　　　　　　　　　・・・・第７問！
　　　　　　　　　　　カオスエメラルドの７色を全て答えなさい！」

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【リサラ】「・・・ねえ、どっちが勝つの？」
【ルシス】「・・・その前にゲームを挟む。生放送じゃないしな。」
【リサラ】「さすがに引っ張るわねぇ。」
【ルシス】「まあ、そりゃ、ね。」

さて、本当のところを言うと、迷っている。
どちらを勝たせようか。

どちらが勝ったらどうなるか、という大まかなシナリオは既に完成している。
普通はそれに優劣をつけ、シナリオとして良いほうを出す訳だが・・・今回は優劣をつけがたい。

さて、どうするか・・・。

【ルシス】「リサラ、くじ引きをしよう。」
【リサラ】「？？？」
【ルシス】「僕が当たったらセトラの勝ち、リサラが当たったらサリナスの勝ちだ。」

紙に名前を書き、袋に入れて、探る。

そして、２匹で紙を引いた。
結果は・・・・。

【ルシス】「・・・そうか。そうきたか・・・。
　　　　　　とりあえず、先にゲームの方だ。」

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【エレナ】「遂に・・・」
【トレイス】「首都・・・クレード・・・」
【ルピカ】「巨大な要塞みたいね・・・。」
【デスピナ】「まあ、軍事立国だからな。」
【エレナ】「あたしが空軍学校にいた頃よりも、さらに巨大化してるわ。」

首都クレードを目の前にした４匹。

遂に、来るべきところまで来てしまったのだ。

【トレイス】「よし、行くぞ！」

４匹は一斉に駆け出した。
が、次の瞬間、

【ルピカ】「ちょっと待って！！」
【３匹】「！！？」

【ルピカ】「あそこで倒れているのは・・・」
【デスピナ】「！！リエットか・・・。」

何と、要塞の入口から少し離れたところに、あのリエットが倒れていたのだ。

一気にそちらへ駆け出す。

真っ先に駆け寄ったのは、ルピカだった。
【ルピカ】「・・・リエット！！？」
【リエット】「・・・ルピカ・・・」
リエットはかなり弱っていた。声もかすれている。
恐らく、１匹で要塞の中へ突撃して、失敗したのだろう。

【リエット】「邪魔・・・しないで・・・・
　　　　　　　私は・・・・１匹で・・・・・・・・。」

そしてその言葉を最後に、彼女の意識は消えた。

【ルピカ】「・・・今ならまだ間に合うわ！急いで病院へ！」
【トレイス】「あ、ああ！」

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今回も長くなりそうなので、中編へ続くっ！