前編
2008年12月23日。
第10回チャオ聖誕祭である。
チャオ生誕10周年を記念して、大規模なオフ会が大阪で開かれた。
しかしそれは、悲劇の始まりだった・・・
週刊チャオ殺人事件
~聖なる日を赤く染めて・前編~
【???】「へぇ~、そうなんですか。」
大阪・天王寺付近。
6人のチャオBレギュラーが歩いていた。
左から順に、
HN「麗」さん。女性で、21歳の大学生。
HN「インフェルノ」さん。男性、29歳の会社員だ。
HN「EVER DREAM」さん。男性で36歳のネット起業家。この中では最年長だ。
HN「ストリーム」さん。この中では最年少、男性の16歳、高校生である。
HN「混沌の夜」さん。20歳の男子大学生で、『週刊チャオ』第8代編集長である。
そしてHN「ブループリンセス」さん。26歳のOLである。
ちなみに皆、実力派な週チャオ作家も兼ねていて、チャオBから見れば「豪華なメンバー」が勢ぞろいした。
【麗】「私達はみんなソニアド3以降からのレギュラーだから知らないけど、話によるとそうらしいのよ。」
【インフェルノ】「そういえば編集部で聞いた事がありますね。チャオBにはいろいろな「法則」があるって。」
【EVER DREAM】「今のチャオBと週チャオの方向性が定まったのが2003年前後。
それ以前はいろいろと大変だったらしいで。」
【混沌の夜】「2003年というと・・・それまで独裁だった3代目のホップスター氏が自ら引退して、4代目の○○氏(※1)になった年ですね。」
【ブループリンセス】「あの人の引退によって、週チャオの方向性が現在の方向へ転換した、だったかな?」
【ストリーム】「まあ、俺たちには昔話は分かりませんからね。」
【EVER DREAM】「そりゃそうや。後で誰かのHPの掲示板でゆっくり聞けばええ。」
【インフェルノ】「ところで、目的地のゲームセンターはまだなんですか?」
【ブループリンセス】「確かに、天王寺駅からだいぶ歩いている気がするけど・・・」
【麗】「あったわ、あそこね。」
【混沌の夜】「ですね。行きましょう。」
大阪市内某所のゲームセンター。
一応、オフ会の会場とはなっているが、他のレギュラーは都合などで、結局参加はこの6人。
インフェルノさんが東京から新幹線で乗り込んできた他は、全員大阪・京都・兵庫の2府1県に在住している。
時刻は午後1時。
それから2時間、6人でいろいろなゲームをして遊んだ。
【ブループリンセス】「さすがにそろそろ飽きてきたわね。」
【EVER DREAM】「2時間経つな。よし、今度はオフ会恒例のチャオレース大会や。」
【混沌の夜】「会場は僕の家ですよね。行きますか。」
冬の日暮れは早い。
彼の家に着いた時には、既に夕暮れ時だった。
【インフェルノ】「では、30分休憩してからチャオレース大会を始めますね。」
【一同】「は~い。」
【ストリーム】「しかし、混沌の夜さんの家って広いですね。」
【混沌の夜】「戦国時代から続く名家ですから。広すぎるのも困りもんですよ。」
【EVER DREAM】「ウチなんかアパートの一室でギュウギュウ詰めやからなぁ。」
【麗】「最近、色チャオに凝ってるんですよね。特につやピンクでダークチカラとか、アンバランスで面白いチャオに。」
【ブループリンセス】「あ~、それ分かります。ウチにも真っ黒なヒーチャがいますよ。」
そして30分後。
【混沌の夜】「ただいまより、週刊チャオ編集部主催、オフ会恒例、チャオBレギュラーによるチャオ聖誕祭記念チャオレース大会を行います!」
ぱちぱちぱちぱち・・・・
【混沌の夜】「まずは、大会の詳細の説明を、EVER DREAMさんからお願いします。
その間に僕は飲み物を準備してきますね。」
【EVER DREAM】「あい。
今回は聖誕祭記念という事で、使用ソフトはGC版『ソニックアドベンチャーDX』になります。
会場はエメラルドコース(※2)、参加資格のあるチャオはソニチから配られたレアチャオを除く全てのチャオです。
ボタン応援は禁止。チャオの実力のみで勝負してもらいます。
大会はまず、3人づつに分けた予選を戦い、上位2名が決勝進出、4人の決勝で争われます。
なお、優勝者には編集部より豪華賞品として、その人の週チャオ作品の週チャオBOOKSによる単行本化権が与えられます!
・・・と、以上や。」
【麗】「あたし、ちょっとトイレ行って来るね。」
【ブループリンセス】「うん。」
静かな日常も、楽しい祝宴も、一瞬にして崩壊しうる弱さを持つ。
そう、その時、事件は起こった。
【麗】「きゃああーーーーーーーっ!!」
【4人】「どうしたっ!?」
4人が台所に駆け寄ると、混沌の夜さんが倒れていた。
【EVER DREAM】「け、警察と救急をっ!!早くっ!!」
【ブループリンセス】「は、はい!!」