第16話 出発!!(前編)

>チャオル「ば、ばかな・・・」
>勇者「み、ミルフィーユ・・・ちゃん?」
>王「あわわわわわわわ」
>ミルフィーユ「・・・・あれ?」
>全員「なにィィィィィィ!!?」

・・・・・・・・
ミルフィーユ「・・・あれ?ここは・・・」
どうやらミルフィーユはしばらくの間気絶していたらしい。
気がついたときにはもう城の医務室のベッドに担ぎ込まれたあとでした。
勇者「気がついたみたいだな」
ベッドの横のイスに座っていた勇者がミルフィーユにそっと話しかける。
ミルフィーユ「・・・あ、そうだ!!光の者さんは?」
王「あいつなら秘伝書を奪ってどこかへ行ってしまったよ」
王様と大臣と兵士も医務室に入ってきた。
どうやらコンテストは中止したらしい。
勇者「ミルフィーユ、ごめんな。言い忘れてたんだけど・・・」
勇者は旅に来る前に見た光の者の夢のことを話した(第4話参照)。
ミルフィーユ「へぇ~そんなことがあったんだ・・・」
王「ところどうぇ(で)きびのざっきづがっぱばほう『じじゅじょ』はぼんぼうは、あぞぼばべぎょうびょぐなばほうじゃびゃいばすばんばげどばぁ(君のさっき使った魔法『シルド』は本当は、あそこまで強力な魔法じゃないはずなんだけどなぁ)」
王がばかうけを食べながら訳の分からない言葉を喋る。
そして大臣がひじで「ちゃんとしなさい!!」と言うように王様の腰をつつく。
勇者「と、言いますと?」
王「つまり!!お嬢ちゃんは多分なにか特別な力を持っていて、その力のおかげで弱い魔法がパワーアップして強くなったと思うんだが・・・」
大臣にとられたせんべいを王は必死に取り返そうとしながら話す。
勇者「ま、まさかな~」
ミルフィーユ「勇者さん・・・実はね・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
勇者「ええ~~!!!??記憶喪失~~!!!?」
ミルフィーユ「そうなの・・・それでバタバタ村で家を壊しながら遊んでるところをおばあちゃん(バージ)に見つかって、それでおばあちゃんに引き取られることになったんだけど、それから三ヶ月後に勇者さんが旅に出るって言うからおばあちゃんが「どうせならお前も一緒にくっついて行って記憶を探したらどうじゃ?」って言うから・・・黙ってごめんなさい(と言うより言い忘れてたんだけど)」
その言葉には勇者だけでなく、王様や大臣、兵士も驚いた。
王「う~むやはり何かあったか・・・ん?確かお嬢ちゃんの職業は精霊だったな?」
大臣とせんべいを取り合う中、何かを思いだしたように王様が言った。
勇者「そうですけど・・・」
王「そうか!!それならはるか北の大地にある森『フォレストガーデン』に行ってみるといい!!」
王様は大臣からせんべいを取り返してと同時に遠くを見つめるような気持ち悪い視線で答えた!!
勇者&ミルフィーユ「フォレストガーデン?」
やっぱりこの二人にはさっぱりだったらしい。

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第30号
ページ番号
19 / 51
この作品について
タイトル
しろうと勇者の冒険記
作者
まわしげり
初回掲載
2002年6月27日
最終掲載
週刊チャオ第57号
連載期間
約9ヵ月10日