~月編~第二十六話 黄金の不死鳥!第五の究極技!

メテイルはもう勝利目前、という顔で、笑っていた。
だが、闇は先程と少し違っていた。

ムーン「(これは・・・フェルの翼・・・不死鳥の翼・・・・そうだ。不死鳥なら、貫ける!今の僕の技にはそんなのはない・・・・となれば!)」

メテイル「フ・・・くたばったか?もっと重ねてやろう!苦しむがいいオーバーヒュージョン!」

さらに闇が重なり、普通のチャオであったらひとたまりもないだろう。
エンペラーの闇より、強かった。

ムーン「第五の・・・・・・・・究極技・・・・」

メテイル「なにぃ!?」

突然闇が輝きだし、煙を出していく。
燃え盛る・・・・稲妻のような不死鳥が球体を覆いつくす。

『不死鳥よ 我に再び 力を授けん 不死の力 黄金の翼 その輝きを』

ムーン「アルティメット・ボルテニックス!」

不死鳥の、黄金の稲妻が、ボルテクスのように竜巻になり、闇を吸い尽くす。
そして、大きな黄金の竜巻になって、メテイルを空高くまで吹き飛ばす。

ムーン「(終わった・・・・・・)」

コレイナ「大会優勝者は・・・・・・ムーン選手です!」

もうすでに壊れている会場。だが、観客たちは喜びの声をあげ、ムーンの勝利を称えた。

そんな喜びもつかの間だった。
突如大地震がおこり出し、地割れから闇が出てくる。

「くくく・・・・・・・俺はまだ死なない・・・・・・闇となって・・・・・・彗星を操って・・・・・・・・

ドゴオオオオオオオオオオオオオオン!!!

その大きな音と共に、太陽の光が闇を貫き、消し飛ばしてしまう。
さらに大地震が収まる。

ムーン「!」

「フン。雑魚が。」

そのチャオは真紅の鎧をまとっており、太陽の形をした盾と、月の模様がえがかれている剣をもっていた。

太陽の形のした盾は、回りにある六つの宝石が真ん中の大きな宝石につながっていた。

ファイン「貴様・・・・何者だ?」

「俺か。名乗るほどのものでもないが。すぐ分かるだろう。」

ムーン「デュアル!」

ムーンが駆けつけてくると、すぐそう叫ぶ。
感覚的にいったのか、そう叫んだのだ。

ファイン「デュアルだと?」

デュアル「ああそうだ。デュアル・カーズ。」

頭につけている兜を取ると、グレーのダークオヨギ・・・だった。

ムーン「一体なにがあったの?」

デュアル「あれからか・・・・お前にも関係あるしな。俺は急いでる。無論、お前等について来てもらう。行きながら話そう。」

ファインとゼイン、スノウ、そしてデュアル、ムーンの五人で、真っ赤なジェット機に乗る。
どうやら、これももらい物らしい。

ゼイン「かっこいい飛行機だな!」

ムーン「欲しい。」

デュアル「話してやる。なにがあったか。そして何が起ころうとしているか。」



・ ・・・俺はムーンと別れてから、一人で住んでいる小屋に戻っていった。

だが、帰る間に、空間が歪んでしまって、何処か知らない世界に着いた。

俺はそこを探索し続けたが、何もない、森も、自然も、何もないところだった。

デュアル「問題は、この崖の上をどうやって登るかだな。」

デュアルは荒野の真ん中にある崖を上ろうとしていた。
と、とっさに思いついたのが・・・・

デュアル「いい。面倒臭い。破壊する。」

そして俺は七日七晩、岩肌を殴り続けた。すると、崖は崩れたんだ。
その廃墟から、一つの小屋が出てきた。

デュアル「誰かいるのか?」

「崖を崩したのはお前か?」

デュアルは言うのを少しためらった。
なにせ、おこられると思ったからだ。

デュアル「ああ。俺だ・・・」

「中へ入れ。」

小屋の中へ入ると、そこは工場のようだった。
そして、今俺がみにつけている、真紅の鎧と、太陽の盾、月の剣を貰い、このジェット機を貰った。

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第160号
ページ番号
48 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日