~月編~第一話 月剣・・・・奪還
・・・・ヒュオオオオオオオ・・・・飛行機の音だ。
ここは、軍事専用の飛行機。
???「何で僕が捕まらなくちゃならないんだ!」
????「貴様は勇者:月の子。我が軍の実験材料となってもらう。」
軍のチャオの目の前にいるのは、紛れもないムーンの姿。
ムーン「僕は僕の剣、ミラフォースを返してもらおうとしただけだろ!」
????「フン・・・・ならば、その腰の『不死鳥の珠』を渡せ。加えて、そのスケボーもだ。」
確かにムーンの腰には小袋と、背にしょってるのはスケートボードだ。
ムーン「この腰にあるのは、元々あった。渡せない。スケボーも、僕のだ!」
ムーンは壁を蹴り飛ばして、飛行機内に穴が開く。そこへムーンは、上空へ飛び出す。
????「ち、逃がしたか。攻撃準備、先回りだ・・・待っていろ月の子・・・」
そして、ムーンは上空から、地上へと落ちていく。
ムーン「とはいっても、どうするかなぁ。よし、まずは『ミラフォース』を!」
地面に着地すると同時に、スケボーを足元に置く。そして、平面の地を、物凄いスピードで走る。
ムーン「これはジェット付スケートボード!どんな地形でもへっちゃらさ!」
????「0−999(ゼロ・スリーナイン)発射!」
ムーンを追いかける飛行機から、弾が連射される。
ムーン「何だよあの機械!よっと・・」
????「逃がすな、追え!そして、あそこへ誘導するんだ・・・」
しばらくして、大きな広場に着く。そこにも、戦闘機があった。しかも、ムーンはちょうど真ん中にいるので、挟み撃ちにされている。
ムーン「く・・・・・・」
????「おとなしくするんだな。」
???「さもなければ、命を落とすぞ。」
ムーン「死んでも・・・・・御免だね!」
スケボーの先で地面の排水溝に穴を開け、そこから下へ落ちる。
????「さすがは月の子・・・・・なかなかやるな。軍事本部へ至急連絡。奴は必ず現れるはずだ・・・・」
ムーン「よっこらしょっと。で、ここは・・・」
ムーンが排水溝に入って、少し進んで出ると、そこは「軍事基地」と書いてある場所の裏側だった。
ムーン「ここだな。さぁ、僕の剣、返してもらうよ!」
すぐさまスケートボードで扉をこじ開け、中へ進むと、華麗にカーブを曲がって、大きな広間に着く。
ムーン「ここだな。さてと、あれだ。」
その広間の中心にある、四つの柱に囲まれた剣を、軽々と持ち上げる。
????「そこまでだ。覚悟しろ。」
ムーン「僕にかなうとでも思ってるの?それは、間違いだよ!」
月剣ミラフォースから、電気がほとばしり、衝撃波となって飛ぶ。
????「フン・・・・真空・・・・高速切りぃ!」
背から大きな鎌を取り出し、雷を八つ裂きにする。
ムーン「君もなかなかやるね。名前は?」
チェルス「俺は、軍事ランク29、総統の「チェルス」!」
ムーン「覚えておくよ。だけどタイムオーバーだ。じゃね。」
ミラフォースの電撃で、煙を起こすと、できた穴から飛んで帰っていく。
チェルス「逃げ足の速い・・・・・勇者様だ。」
ムーン「さてと、次はっと。」
小袋から、一枚の紙切れを取り出す。それは、地図だ。
ムーン「今いるのが、『軍事秘密基地』だろ・・・次は・・・港町、フオウスにでもいくか。」
今いるところから、ムーンは西へと向かう。過酷な運命をもっているとも知らずに―
続く