digression

今日のウチに一通り所員の方と顔を合わせ、いろいろと話した。その夜、私はカチューシャをつけてベッドに身を投じていた。
これまで聞いた話全て、信じても信じなくても同じである。その事で悩んでいる訳ではない。
では何を悩んでいるのだろうか。聞いた話を会長に話す、これからの事務所生活、私の寿命、どれをとっても該当しない。じゃあ何?
人生でこれほど悩んだ事など一度もない。悩みとは、こういう事を言うのか? いや、違うな。一つのモヤモヤという奴か。それでもない。
続きは明日考えよう。そう結論付けて就寝体制に入った瞬間、私の腹が鳴った。

――夕食を食べていないじゃないか。

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掲載号
週刊チャオ第263号
ページ番号
6 / 6
この作品について
タイトル
小説事務所 「ユリ の 始まりの日」
作者
冬木野(冬きゅん,カズ,ソニカズ)
初回掲載
週刊チャオ第262号
最終掲載
週刊チャオ第263号
連載期間
約8日