プロローグ
小説~神聖なる物語 プロローグ
どこにでもある町。何処にでもあるような学校。何処にでもあるようなクラス。
その中でジュエチャ、レッドメア、エル、チャオリンの四人が授業を受けていた。
二人は無口、一人は天然、一人は短気、の一見仲が会いそうも無い四人が、何故かいつも一緒にいる。
四人はクラスからは一目置かれていた。何故かその四人が席替えをしても離れる事は無く、班に入ってくると、皆成績が良くなる。
ましてや中学2年にもなって一度も離れた事など無い。
生まれる病院の病室も、幼稚園のクラスも、小学校の6年間も。
お互い好きになるようなこともなく、相手のことを知り尽くしていた。
学校帰りのこと。
「あーあ、今日の授業もつまんなかったなー。ところでジュエチャ。」
「何だ。」
「今日の宿題は?」
「・・・・。」
「いつもいつも忘れてるのね、アンタ。」
「悪いかよー。チャオリンー。」
「悪いわよ。いつもエルが宿題見せてやってるじゃない。」
「私は別にいいが。」
いつもの四人の会話だった。分岐点にでると。
「じゃーな。」
「宿題忘れずにねー。」
「・・・・・。」
四人はこの会話で今日会うのは最後だと思った。が、今日は違った。
続く