～エピローグ～

～数カ月後～

フォトに会えなくなってから数カ月経った私はカメラマンの夢は捨てて普通に暮らそうと引越しの準備をしている、カメラなんてあれから触っていない
そんな私の元に一枚の不思議な封筒が届いた。
何が不思議かというと差出人は書いてないし、なにより切手が貼ってない。

―コンコン―
そこへ誰かが扉を叩いた。
私が出ると新居さんがいた、新居さんは私が写真をやめたことを知り駄目元で仕事の依頼をしにきたその仕事は週刊チャオに掲載された物語『チャオの森』の絵本化にあたり作者の懐中時計さんが絵の部分を私が撮った写真で行きたいとおっしゃっていただいたらしく依頼に来たらしい。
でも私はもうカメラを握る気はないことを伝え断った、すると新居さんは「分かった…ごめんな」と言ってチャオの森のまだ未完成な本を置いて帰った

私はチャオの森の本を全て読み終わるとフォトのことを思い出し泣いてしまった。

その後さっきの手紙を思い出して封筒を開けた、すると中にはチャオ達たちの写った写真が入ってた、そして手紙も一枚


～アヤさんへ～

この写真はフォトくんがチャオの森で撮影した写真です。
フォトくんはチャオの森に来てからずっと写真を写しています。
この写真はある日フォトくんが貴女に渡したいと私に言って来ました、なぜ？と私が聞くと「アヤにちゃんとしたお礼を出来なかったから」とフォトくんが応えました。
この裏はフォトくんが自分で書いた手紙になっていますので読んでください。

～ティカル～

と手紙に書いてあった、裏も見ると必死に書いたような字で

アヤしっかりしゃしんとっているか？
ありがとうアヤといっしょにいれてよかったよ
しゃしんみんなにみせてあげて

と書いていた私は目に泪を溜めてフォトの撮った写真を見た
草村の中からこちらを覗くダークチャオ、みんなのために木の実を落とすオニチャオ、葉っぱの上で気持ち良く寝ているチャオたち、他にも桜の木の下で楽しそうに遊ぶ子供のチャオにお花に包まれ幸せそうなヒーローチャオと普通のチャオなど色々な写真があった
そしてびっくりしたさっき読んだチャオの森の物語とフォトの撮った写真とイメージが私の中で一致したことだった。
そして最後の「みんなにみせてあげて」の一言…
私はすぐに新居さんに電話をして絵本の写真がフォト写真ではだめかと聞くと新居さんはむしろ喜んでという感じで許可してくれた。

数カ月後絵本は発売された。



完