27話~再、チビッチャ戦~

「此処が闘技場?・・・近未来的だな。」
スピアが呟く。そして、言ったあとにここは近未来だと言う事を思い出した。
「・・・・そうだな。確かに闘技場といったらコロッセオを思い出すからな。」
コロッセオとは闘牛などをする場所の事。
上半分が無いドームといった感じだ。

だが、此処は違った。
目の前にはドーム状のものが広がっている。
だが、とてつもなく広い。
中を覗くと、池らしき物から砂漠、森林、雪原まである。
「ひゃー・・・・。」
フェニクは言葉が出ない。
そこへリマが、
「ねぇ、参加するんでしょ?・・・だったら中に入らないと。」
と言った。
するとジュエチャが、
「・・・優勝者にはエメラルドだ。そして、奴らが探しているのもそれ。・・・・・・これは、狙うだろうな。」
この世界のエメラルドは、とても高価だ。
しかも、これを8つ持つと魔族の末裔を召喚できるようになるとか。
「・・・・・・とにかく、中へ入ろう。」
エメラスが前に踏み出る。
そのあとを全員がついてくる。

《闘技場内》
「・・・・凄い熱気。」
ランスが腰をおろす。

「・・・タッグ制か。4人に分かれよう。戦力は片寄らないようにしろ。」
剣翔が渡されたパンフレットを見る。
しばらくして、こういうメンバーになった。
Aメンバー Bメンバー
フェニク  エメラス
アズマ   ランス
剣翔    スピア
リマ    ジュエチャ
「Aチームはサンブロックへ行く。Bチームはムーンブロックだ。この闘技場は乱入制。司会者が乱入を求めている時にでるんだぞ。」
サンブロック、ムーンブロック両ブロックは、最終戦で1組が勝ち、もう片方のブロック優勝者と戦う。
ちなみにトーナメント制だ。
と、鉢合わせたかのように、
「サンブロック、乱入参加者はいませんか~?」
と叫んだ。
「よし・・・、行こう。」
剣翔が気合を入れる。

《サンブロック闘技場》
「暑・・・、主に砂漠で出来ているな。逃げ場が無い。」
アズマが汗を拭く。

「貴様等!!い・・いつの間にいるんだっち!!」
チビッチャが相手らしい。
周りには、弓を持ったダークチャオ、剣を持った奴
、魔術師の奴がいる。
「貴様こそ!!!」
フェニクがそう叫んだあと、スタートの合図が始まった。
「・・・ちぃ!!チビフィニッシュ・ダークネス!!」
闇の波動が、剣翔を襲う!
だが、それを足を動かさずに避けた。
そして、その隙に矢が飛んでくる!
フェニクは剣で撥ね返し、その刹那、
「ライトフェニックス!!」
そう叫び砂漠の砂が飛び散る!
そして、弓を構えているチャオに体当たりをした。
それを見計らって、
「カース・オブ・ドール!」
リマが叫ぶ。
闇の波動で包まれた人形がフェニクの体当たりを受けたチャオにとりつく!
するといきなりヒドイ痛みに襲われ動けなくなった。
スパークで麻痺をしたからだ。
だが敵も黙ってはいない。
魔術師チャオが詠唱を終え、リマの足元から溶岩が噴出す!
だがアズマが一瞬で回復させた。

「強い・・・、ライトフィニッシュ!!」
チビッチャが攻撃を仕掛ける。
剣翔は自分で回復呪文を唱え、そのすぐ後、襲ってきたチビッチャに、
「火産愚痴(カケグチ)!」
と唱えた。
するとチビッチャは、激しい恐怖感にとらわれ、動けない。屈んだままだ。
そこへフェニクが、
「オメガフェニックス!!」
と、燃える剣を近距離で叩き付ける!
辺りの砂は吹き飛ぶ時間も無く溶けていく。
チビッチャは避ける暇も無い。
だが・・、
「ハッ!!!」
剣士チャオが間に飛び込み、チビッチャへの攻撃を自分で受けた。
「何・・・。」
フェニクが剣を下ろすと、剣士チャオは倒れた。
焼けた後は無い。
「くっ・・・。」
チビッチャが起き上がった。

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第103号
ページ番号
28 / 38
この作品について
タイトル
「世界観」
作者
リノ(チャル,チャチャ,冬楼閑)
初回掲載
2003年9月29日
最終掲載
週刊チャオ第123号
連載期間
約9ヵ月13日