25話~都エルヴァトール~
後ろで声がした。
「ちょっ、今戦ってるから・・・。」
フェニクは戸惑う。
「なら、右に行く事をお薦めするよ。」
そのチャオは言う。
「だ、だが・・。」
「死にたいなら・・ここにいればいいわ。」
どうやらメスらしい。
とりあえずジュエチャ達は右に走る。
その後ろをやはりついてくる。
《草原》
「ふぅ・・・、おっと、ありがとう。」
「・・・見慣れないねぇ。別の世界カナ?」
そのチャオはフェニクの話も聞かず、ジュエチャに聞く。
「・・・まぁな。俺はジュエチャだ。」
「そう。私はリマ。」
側には人形が置いてある。
「・・・?」
フェニクが覗き込む。
すると・・
「あ、これね。これは、マリオネット。あ、ちなみに私は人形使いね。」
「に・・・人形使い・・?」
「そ。人形で攻撃するの。」
平然と言うが、人形を持っているのは可愛いからではなく「戦うため」と言う事をいっている。
《ジュエチャ達がいた場所》
「ひゃ~、おっかねぇ。」
レッドメアが剣を下ろす。
既に全員で攻撃をしたため敵は全滅している。
「来たらイキナリこれだからな。」
「貴様等は何をしに来た。」
目の前にはガルドが立っていた。
「自分こそ何をしに来た?」
バルダが問う。
「奴の陰謀を止めるためだ。・・・俺に用があるのは現在。此処、未来を変えられては困るからな。」
「・・・一時的に同行を願いたいのだが、どうだろうか。」
バルダが言う。
「・・・構わないが、現在に戻る時は離脱させてもらう。」
「・・・ややこしいねぇ。」
スマッシュが呟いた。
《都エルヴァトール》
草原で一休みしたジュエチャ達は都へと向かっていった。
「凄い・・・・防衛。」
スピアが見渡しながら言う。
「・・所でここにきた目的は何?」
リマがエメラスの隣で言う。
「・・・・、シルヴァとやらを追いかけに来たのだが・・・。」
エメラスが答える。
「所で、此処は西暦何年だ?」
「2507年。」
「えっと、西暦2423年だから・・、約100年・・・か。」
「えっ!そんな昔のチャオなの?」
リマが驚く。
「・・・・まぁな。所で、その人形、自分で歩いているんだが。」
エメラスが人形をまじまじと見る。
「魔法で動かしてるの。」
すると前からシルヴァが来た。
「フ・・、本当についてきたか。」
エメラスが言い返す。
「あんなもんほったらかすから来るんだよ。」
するともう一匹走ってきた。・・・クイックだ。
「エメラルドは3つ揃いました。」
「・・・そうか。」
するとシルヴァ達はいなくなった・・。
「お、おい!!・・・・どんな魔法だよ・・・。」
「ねぇ、誰?」
リマが聞く。
「え?ああ、あれが追いかけてた奴ら。」
フェニクが答える。
「ふうん。じゃ、追跡人形付けといて良かったんだ。」
「・・・・え?」
ランスがマリオネットを探す。
「・・・ここにいるけど。」
「他にもあるから。」
リマが答える。
「エメラルド・・・。」
ジュエチャが呟いた。
続く