22話~最終基地内部~
「ふぁ・・・。」
フェニクが腑抜けた声で欠伸をする。
昨日とは全くもって別である。
「おいおい、貴様も夜に性格が変わるのか?」
既に起きているジュエチャが自分の朝食を運ぶ。
「んな訳無いでしょ・・・。」
と、フェニク。
まだ寝ぼけ状態だ。
「ぉぃ、何時まで喋ってんだよ。」
エメラスが本―――――それは魔術の本らしい。―――――を読みながら言う。
既に朝食は済ませてあるらしい。
「そうですよ。もうみなさん朝食は済ませてあるんですから。それに・・・。」
クルシスも本を読んでいる。
此方は普通の文庫本。
「それに、今日はシルヴァのいる場所に行くんだろ?なんか、シルヴァが落としたらしい、この妙な地図を使って。」
スピアが放り投げている地図は分厚い。
どうやら機械らしいが。
スピアが答える。
「あっ・・、言おうとしてたのに・・・。」
なんとものん気だ。
《一時間後》
「此処・・・・・?」
フェニクが妙な基地を見上げる。
「地図によると、ピッタリ。」
ランスが冗談気味で答える。
「遅い。置いて行くぞ。」
ジュエチャが冷たく言い放つ。
《基地最深部(8F)》
「・・・いいんですか?入れちゃって。」
クイックがシルヴァに問う。
「計画は順調だ。それにそれに奴もいる。大丈夫だろう。」
《基地内5F》
「なんか、呆気ねーな。」
エメラスがキョロキョロ見回しながら言う。
「確かに。不気味なほどにな。」
ジュエチャも辺りを見回している。
《基地内最深部前》
「・・・・。何も無いか?」
ジュエチャがフェニクに話し掛ける。
・・・と言ってもかなりの暗闇だ。
「異常無ーし。」
フェニクが冗談交じりで答える。
「よく来たな・・・。」
目の前にはシルヴァが座っていた。
続く