聖戦士チャミー最終話 チャオを継ぐ者(その11) ページ3
「やめるちゃお。例え私が消えたとしても、宇宙チャオはすでに出陣したちゃお。この星が滅ぶのに変わりはないちゃお!」
チャミーの行動に、あわてふためくムーンチャオ。
「これで、宇宙チャオの襲撃が少しでも遅れさせられるのなら、それでいいちゃお。その間に人間達はきっと、対抗手段を考えてくれるちゃお。」
「チャ、チャミー、やめるちゃお!」
「マスタージュエルよ、浄化ちゃお!!」
チャミーは、輝くマスタージュエルに自分のチャオのアレをぶつけます。
光り輝くマスタージュエル。その光りは、チャオバスターとムーンチャオを包み込みます。
その光りは、チャオを浄化してくれる光り。この中はチャオにとって、昇天のマユと同じ働きをします。
徐々に体が消えていくムーンチャオ。
「わ、私が消えれば、宇宙チャオは目標物を見失うちゃお。この星を探し当てるのに、時間がかかるちゃお。…」
…でもチャミーよ、お前は分かっていないちゃお。
所詮チャオなど、一つのゲームの、イチキャラクターにすぎないということを。
時の流れの中で埋もれ、他のゲームキャラクターに取って代わられる。
そういう運命ちゃお。そして、そうあらねばならないちゃお。
主を失ったチャオバスターは、無残な姿のまま、空から落ちていき、そのまま海中深く沈みます。
「ごめん、ミィ。もう会えないちゃお。」
バイチャオンウエルでチャミーの帰りを待つチャ・フェラリオのミィ。
「今、チャミーの声が聞こえたような?」
「あんぶー、あんぶー?」
ふと空を見上げるミィに、1人の赤ちゃんチャオが寄ってきます。
ハシリタイプに偏った姿で産まれた赤ちゃんチャオ。
なぜかミィは、このチャオとウマが合うみたいです。
「あなたにもこの子を見せてあげたいから、早く帰ってきて。チャミー。」
おしまい。