聖戦士チャミー最終話 チャオを継ぐ者(その11) ページ2
GUNの連合艦隊の砲弾は、全弾チャオバスターに命中します。
しかし、チャオバスターのチャオンチタジウム合金には、地上のどんな兵器も歯が立ちません。
地上の最新兵器でも、傷一つ付けることは出来ません。
命中するたびに立ち上る爆発の煙。それが全てはれた時、GUNの連合艦隊の艦長はあっけにとられてます。
しかし、あの巨大チャオを撃沈させなければならないと、今撃ちつくした砲塔に装填し始めます。
「地上を守ったチャオを、攻撃するちゃおよ。お前がこんなヤツ等をかばう気持ちが分からないちゃお。」
「す、全ての人間が軍人じゃないちゃお!それに、チャオバスターがいるから攻撃するだけちゃお。アタシがバイチャオンウエルに帰れば、地上は平和ちゃお!」
チャミーは、ちらりとエンジェル島上空を見る。まだチャオロードは開かれてます。
あそこからバイチャオンウエルに帰れます。
「いや、お前は帰さないちゃお。人類を滅ぼすのに、お前は邪魔ちゃお。」
ムーンチャオは、両手を擦り合わせ始めます。
「じ、人類を滅ぼすなんて、そんなことやめてちゃお~!」
チャミーの目からはいつしか、涙が流れてます。
「もう遅いちゃお。私が現れたのは、その星の生命が滅ぶべき運命が決まったからちゃお。」
なおも両手を擦り合わせ続けるムーンチャオ。
「私が誕生した今、銀河系の中心から宇宙チャオが、この星を滅ぼしに出陣したちゃお。」
「な、なんちゃおってぇ~!」
チャミーは驚きます。もはやチャミーがどうあがこうとも、地球の滅亡は決定事項。
例え今地上を破壊しようとするムーンチャオをなんとかしても、一時しのぎでしかないのです。
「宇宙チャオは、私の存在を頼りにやってくるちゃお。五億年前、あの星の人類を滅ぼしたようにちゃお。」
ムーンチャオは、お月様を見つめます。
以前、スペースコロニーチャークのギャリック砲で、ちょっと砕かれたお月様です。
「あの時、私はこの星の未来を信じていたちゃお。でも、所詮は兄弟星だったちゃお。」
ムーンチャオのお目目からも、涙が流れてます。
「同じ滅びへの道を歩んだちゃお。許せないちゃお!くらえ、原子振動砲!!!」
ムーンチャオのこすり続けるおててから、音がします。
お空のお月様みたいに、でこぼこな表皮。そのくせ、ぷにぷにのぽよぽよなムーンチャオ。
そんなムーンチャオの擦り合わせる手から、音がでます。
音とは、空気の振動。
ムーンチャオの出すその振動が、チャオバスターのチャオンチタジウム合金に反応します。
チャオバスターの表面に、無数の亀裂が走る。
そして、チャオバスターの左足の装甲版が大破します。同時に、左足からのチャスターコネダー、ホーミングレーザーが使用不能になります。
そこへ、海上のGUNの連合艦隊の第二波攻撃。
原子振動砲により、表皮に無数の亀裂が走るチャオバスター。
GUNの連合艦隊の第二波攻撃は、確実にチャオバスターを破壊していきます。
「ちゃお~~!!」
チャオの最終兵器チャオバスターは、無残な姿をさらします。
「お願い、ムーンチャオ!あなたもこの星の未来を信じたちゃお。だったら、最後まで信じてあげてちゃお!」
「うるさいちゃお。チャオバスターを出現させた時点で、もうこの星に未来はないちゃお。何度も同じ質問をしたり、何度も英文の書き込みにおどらされたり、何度も小説論争を繰り返したり!
何度も何度も何度も、同じ問題を繰り返す愚かな人類に、未来はないちゃお!」
ムーンチャオは原子振動砲の威力を上げる。
GUNの連合艦隊の第二波攻撃が終った後も、さらに破壊され続けるチャオバスター。
「お、愚かじゃないちゃお。」
ムーンチャオの言葉に、チャミーは反論します。
「た、確かにいい年こいて、自分の半分くらいの年齢のヒト達に混じって週チャオに載せてるヤツもいるちゃお。誰も知らないのをいいことに、全編パクリな作品を載せちゃったり、チャオにチャオらしからぬ戦闘をさせたり、ど~しようもないおバカなヤツもいるちゃお。
でも、そんなのたった一人ちゃお。みんな何度も同じ問題にぶちあたっても、その都度それを乗り越えて、すこしでもよくしようとがんばってるちゃお。」
「もう遅いちゃお。そろそろチャオバスターの縮退炉が、誘爆するちゃお。」
大破されていくチャオバスター。すでに左足は落ち、右足は骨組みを残すのみ。
お腹も装甲版が大きく破裂。そして今、左手が大破して落ちていく。
「ふう、やっと自由に動かせるちゃお。」
チャオバスターの左手が無くなったことにより、それに直結されていたチャミーの左手の束縛がとけたのです。
チャミーは左手に、マスタージュエルを握ってます。
全てのチャオのアレを統べるという、マスタージュエル。
「あなたもチャオである以上、こいつには逆らえないちゃおよね。」
マスタージュエルを見つめ、にたりと笑うチャミー。
「ま、まさか!やめるちゃお!」
チャミーは、マスタージュエルに祈りを込めます。輝きだすマスタージュエル。