~ESE~第一話
晴天の空の下、一匹のチャオが目を覚ました。
???「眠・・・腹減った・・・そういえば昨日、何も食わずに寝たんだった」
そう呟いたチャオは、朝ごはんを食べにキッチンへ。
???「・・・・・・何もねぇ・・・」
冷蔵庫を覗き、また呟く。
???「・・・コンビニ行こ」
ここは、アイマスで最も進んだ街、フレド。
故に、カガクやキカイといった物が多い。
そんな街を、丸い実片手に歩くチャオ。
彼の名前は、シャウト。
割と珍しいナックルズチャオだ。
シャウト「っ!?・・・痛ぇな、このっ!!!」
彼は後ろから走ってきた二人組に、吹っ飛ばされた。
シャウト「ったく・・・気をつけろっつーの」
彼は気付いた。
シャウト「・・・・・・引ったくりだ・・・くそっ・・・まちやがれ!」
そう。
???「逃げるぞ!」
リングを盗られたのだ。
怒りに燃えるナックルズチャオは、黒の二人組を追いかける。
シャウト「くそっ・・・追いつかねぇ」
???「お兄さん。何かお困りかな?」
見かけない、黒のソニックチャオが問い掛ける。
シャウト「え、あ、いや・・・」
???「心配するな。私達に任せよ」
今度は紫のソニックチャオだ。
シャウトは全く理解出来ない。
黒のソニックチャオは既に、黒の二人組の目の前にいた。
紫のソニックチャオが何かを呟く。
???「今だ!ドビュー」
ドビュー「櫟」
黒の二人組の足元のコンクリートが、一気に崩れた。
ドビュー「もういいだろう。ント」
ント「そうだな。・・・残念だったなお二人さん。」
ほんの七半秒。
風を切り、瞬きも惜しい程の七半秒の出来事だった。
ント「ほらよ、お兄さん。これは、あんたのモンだろ!」
ア然とするシャウトの前に、二匹のソニックチャオが、涼し気な顔で立っていた。
続