「作戦名エイチ」

「Project H(------)
 歴史を良く知り、過去に学ぼうとする懐古主義の副産物。
 彼らは頭が固い。なんとか、この一件を失敗に持っていこうとしたが失敗。
 五人の人生を左右することになり、我々はこれが発覚したら下級地にまで下ろされる。
 結論としては、ヴァーチャルは成功していた。これ以上にない成功だ。
 決められていたシナリオをただただ実行するだけ。失敗したら、死ぬ。
 簡単に言うが、失敗の定義がしっかりしていなかった。数名はシナリオを完全に実行しながら死んでいった。
 近いうちに、我々は研究所ごと死のう。
 新しい未来を目指し、そうして生まれた技術の手によって…

 我々は知るべきである。
 道しるべ。
 それを知る手段を厭わないとはいわない。
 だが、制限はしてもいいだろう。
 これは狂っている。

 しかし、我々は知っている。
 エイチには続きがある。我々の手で行わなくてはいけない。
 だから我々は知っている。

 このループが、今の時代に追いつけばゴールなのだ。

 そもそも、あなたがこのプロジェクトを提案しなければよかった。

 一週間後、研究室に伺います」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第249号&チャオ生誕8周年記念号
ページ番号
5 / 5
この作品について
タイトル
「作戦名エイチ」
作者
Sachet.A
初回掲載
週刊チャオ第249号&チャオ生誕8周年記念号