第三話 脱出計画
レイラ「・・・ここも駄目か・・・まぁ、給食室には行けるし、餓死することはないと思うが・・・」
あいにく、学校のコンクリートは対魔法仕様。魔法を使用したテロが起こらないようにとの工夫なのだ。しかし、今はそれが仇になって閉じ込められているのだが。
レイラ「困ったなぁ・・・」
この魔法学校は築87年。きっと、対魔法効果も弱くなっているに違いない・・・レイラは考えた。
レイラ「よし、試してみるか。」
―エヴァウス・ヒア・クレイ(冷気・覆え・壁)
レイラ自身は寒さに慣れている。苦手だが炎魔術も使えるし、いつでも溶かすことも出来た。
カキ―ン・・・
壁は凍った。
しかし、壊れている気配はない。
レイラ「失敗か・・・しかたない、溶かすか・・・」
―バレグ・ノース・ヒア・ク・・・ってのわぁぁぁぁ!
歩きながら火の渦を作っていたレイラだったが、凍った床に気付かずに滑ってしまったのだ。
レイラ「ヤバいっ!・・・壁に激突するっ!」
ドッカーン!
派手な音を立ててレイラは壁にぶつかった。
レイラ「いてて・・・ん?光が漏れてる・・・」
さすが築87年、レイラがぶつかった衝撃で、壁はいともたやすく割れてしまっていたのだ。(笑
レイラ「んー・・・結果オーライ!」
とりあえず脱出に成功したレイラは、壁を壊したのが自分だとばれないうちに、とっととクロウの元へ走っていったとさ。