第三話 脱出計画

レイラ「・・・ここも駄目か・・・まぁ、給食室には行けるし、餓死することはないと思うが・・・」

あいにく、学校のコンクリートは対魔法仕様。魔法を使用したテロが起こらないようにとの工夫なのだ。しかし、今はそれが仇になって閉じ込められているのだが。

レイラ「困ったなぁ・・・」

この魔法学校は築87年。きっと、対魔法効果も弱くなっているに違いない・・・レイラは考えた。

レイラ「よし、試してみるか。」

―エヴァウス・ヒア・クレイ(冷気・覆え・壁)

レイラ自身は寒さに慣れている。苦手だが炎魔術も使えるし、いつでも溶かすことも出来た。

カキ―ン・・・

壁は凍った。

しかし、壊れている気配はない。

レイラ「失敗か・・・しかたない、溶かすか・・・」

―バレグ・ノース・ヒア・ク・・・ってのわぁぁぁぁ!

歩きながら火の渦を作っていたレイラだったが、凍った床に気付かずに滑ってしまったのだ。

レイラ「ヤバいっ!・・・壁に激突するっ!」

ドッカーン!

派手な音を立ててレイラは壁にぶつかった。

レイラ「いてて・・・ん?光が漏れてる・・・」

さすが築87年、レイラがぶつかった衝撃で、壁はいともたやすく割れてしまっていたのだ。(笑

レイラ「んー・・・結果オーライ!」

とりあえず脱出に成功したレイラは、壁を壊したのが自分だとばれないうちに、とっととクロウの元へ走っていったとさ。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第154号
ページ番号
4 / 21
この作品について
タイトル
理想郷へ ―果てしなき世界―
作者
桜(フィルァ,チャチャ,飛諏珂)
初回掲載
週刊チャオ第153号
最終掲載
週刊チャオ第163号
連載期間
約2ヵ月12日