プレゼント
街の中。
その父親らしいチャオは、おもちゃ屋でおもちゃを買った。
そして、買い終えたそのチャオは、家へとその短い足を運んだ。
「お帰り、あなた。」
妻らしきチャオと、
「お帰りパパ!」「ぶ~。」
幼稚園生のちゃお、赤ちゃんチャオいた。
「お帰り、ソブル。デイル。ベルサ。」
妻、幼稚園のチャオ、赤ちゃんチャオの順番でそのチャオは言った。
今日は二人の誕生日。
二人は月日が全く同じなのだ。
そして、オモチャオ屋でおもちゃを母親と父親一人ずつに買ってきた。
しかし、それをそのままではあげないのだ。
チャオには昔から「カオスの贈呈人」という人が、
誕生日に、子どもたちにプレゼントをあげるという話がある。
この世界で言う、サンタのような存在なのだ。
ところが、
「ねぇ、あなたの買ってきたプレゼントは?」
「ああ、生まれて初めてのプレゼントだからなぁ。」
しかし、その言葉を聞いて、いかがわしそうな顔をするソブル。
「?、どうした。」
「あなた。あなたが買ってくるのはデイルの方よ。」
「え?じゃぁおまえもベルサの方を・・・」
「「と言うことは、デイルのが・・・無い?」」
横ではデイルがベルサをあやしている。
「・・・なんとがデイルの物に変えることは・・・」
そうして、二人で買ってきた物を口で言った。
「「ガラガラ」」
「と言うわけで、あなた。買ってきて。」
「・・・はいはい。」
そのチャオは少しイヤな顔をしたがこの場合はしょうがない。
そう思って、彼は街に向かった。
しかし、
「・・・店、閉まっている・・・。」
そのチャオはがっかりした。
そして、心の中で一瞬(俺だけが悪い訳じゃないのに)と思った。
そして、
「あなた、プレゼントは?」
「無かった・・・。」
そうして、二人で落ち込んでいた。
もう、デイルにも話して諦めてもらおうと思ったその時、
「ねぇぱぱ。」
「なんだ?デイル?」
そのチャオは一瞬ひやっとした。しかし本当に一瞬だった。
「ベルサの所にプレゼントとどくかなぁ。」
「デイル・・・」
「ベルサは生まれたばかりだからカオスさんはしらないかもしれないんだ。でも、ベルサだけにはぜったいにプレゼント、とどいて欲しいんだ。」
そのチャオはドアを勢いよく開けて、おもちゃ屋に向かった。
「おもちゃ屋の店主を起こして、怒られても、ぜったいにおまえのプレゼントを買ってあげるからな!」
そう思いながら。
走って、走って、走って・・・
次の日の朝。
二人の兄弟は仲良く眠っていた。
そして、その枕元に2つのプレゼントが仲良く座っていた。
fin