=【炎の世界編】=第25話
前回のあらすじ
二人は戻ってきたはいいが、問題が発生。
下の世界のほうが時間の流れが速いのだ。
そこに同級生リリーが登場。
さて、どうなることやら(他人事
チャオルカとフレアスはチャルガの家に向かって走っていった。
この事実を伝えなければならない。
「急げチャオルカ!」
「んなこと言われてもテメェが速過ぎるんだよ!」
そしてチャオルカのすぐ後ろにはリリーが。
「待ってよ・・・待って・・・待て、待たんかい!」
やはり裏表があるらしい。
段々言葉遣いが荒くなっている。
しかも足の速さには自信があるらしく、
チャオルカを楽々と追い抜かして行った。
「チャオルカ!何をしている!
そんな小娘に負けている場合ではないぞ!」
その小娘の頭から『プチッ』と言う音が聞こえたのは
言うまでもない。
・・・・・・・・・・・・・・・宮殿裏にて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
地上の宮殿の裏では
ビターとビーチャルが座って何やら話していた。
「さてと・・・これからお前の修行を始める。」
「しゅ、修行!?」
「そうだ。まだ能力を扱いきれていないだろう。
なので特訓だ!お前は才能とそれに伴う運動能力がある!」
「そりゃあ、陸上部だけど・・・。」
しかし、ビーチャルが何かを言う前にビターの声で止められた。
「それでは、特訓の説明をする。
まず俺がこのダミーを作り出す。」
いつの間にかビターの目の前には木で出来たチャオの像があった。
「それをお前が能力を使い破壊する。
なるべく速くだ。出来るか?」
「そこまで言われちゃあ・・・しょうがない。
やるよ。やりますよ。」
立ち上がると同時にチャオルカはその像を、
地面から出した木の根で粉々に粉砕した。
「・・・お見事」
飛び散る破片の中、ビターはそう言った。
つづく