プロローグ
ぱらだいす・アイランド~余命三日の冒険記~
「...何でイキナリ海の上から始まるんだよ.....」
「仕方ないわよ、作者がこういう構成スキだから....」
イカダ...といってもただの流れてきた丸太に乗ったチャオ3人が、大海原のど真ん中で、絶望したように話していた。
周りには陸どころか船さえ見当たらない。
完全に「超迷子」になってしまったのだ。
「こうなったのも、お前がこんな天気なのに海に行こうとかいったせいだぞ....なぁ、ペッツ。」
一人のダークチャオが、隣にいたヒーローチャオの肩をポン、とたたきながら言った。
「ルーベルは悪くないよ、ヴィン....こうなったのも二人がボクのこと気遣ってくれたせいでしょ....ボクのせいさぁ....」
暗い声で、ペッツと呼ばれたチャオが言った。
「・・・・・・ん....」
さっき、ルーベルと呼ばれたチャオと、ヴィンが顔を見合わせた。
「しょうがないわよ、これは誰のせいでもないわ。だってあれじゃあだれもどうしようもないわよ.....」
「そーだな....あれじゃいくらなんでも....」
「えぇっ!?うっそぉ~!?」
「マジかよ、おい!」
ある夏の日。
3人のノラチャオが、公園で話していた。
「そう....お医者さんが、余命三日って.....」
ペッツがうつむいていった。
「なぁ、なんか助かる方法とか、ねーのか!?」
ヴィンがペッツに聞いた。
が、ペッツは、首を横に振るだけだった。
「.....そっか.....じゃあさ、なるべく残りの時間を楽しく過ごしたいでしょ?だからさ、みんなで海にいかない!?」
ルーベルが二人を元気付けるように言った。
「...いいの?」
「俺はいつでもヒマだからいいぜ。」
「アタシも!」
「ありがと!じゃあ、いまから、一番近くのビーチで!」
ペッツが一気に元気な声で言った。
「うん!じゃあね!」
で、ビーチ。.....ビーチで「あれ」が起こった。
「うひゃ、ちょっと風つよいね~?」
「でも寒くはないから大丈夫だろ。」
3人は、ビーチへ入っていった。
すいているところを探して、そこで遊んだ。
しばらく遊んでいると雲がかかってきたが、3人は気にしなかった。
「ちょっとまた風が強くなってきたね....」
「うん、そうだね、ちょっと休け....うわぁ!」
ものすごい突風がきた。
と、同時に、なにもかも飲み込んでしまいそうな津波がこっちへ向かってきた!
「このままじゃ、俺達、飲み込まれちまうぞ!」
「はやく、あっちへ....!」
ところが、案の定、津波は3人を飲み込み、大海原へ投げ飛ばしてしまった.....
「ホントによかったよな....この丸太があって....」
ヴィンがため息をつきながら言った。
「よ、よくないわよ!これから私達どうするのよ!?」
「ん....なに...アレ....?」
ペッツがなにか次第にはっきりしていく影を指さした。
「....島!?」
「えぇ~!!?」
さっきまでもめていたヴィンとルーベルがさけんだ。
「とりあえず行ってみようよ..あの島へ!」