幼き者達が仕切る町 全20話
ある町を仕切る4人のCHAOがいた。
弟の名は白。10歳。白ピュアのソニックチャオ。
兄の名は黒。12歳。黒ピュアのシャドウチャオ。
親と言うものを知らず、2人で支え合って生きてきた。
兄、黒は平和ではなく血を好み、
弟、白は血ではなく平和を好む。
この白黒兄弟の仕切る町はラグビーボールを横にしたような形をしている、どこか懐かしさを出している変わった町だ。
あとCHAOしか住んでいない。
この町のシンボルは中心部の瞳孔塔。
瞳孔塔の中はどうなっているか分からない。最上階は球体型の部屋だという事が分かっている。
その町に5人のヤクザがやって来た。
このヤクザ達は人だ。
部下をぞろぞろと連れて歩いている。
リーダーの名は佐々木 淳。
鋭い目つきをしている。
町のCHAO達は避けるようにしてその場から立ち去っていく。
それを電柱の上から見ている黒いシャドウチャオがいた。
—鼠が入ったな・・・。
—黒~!朝夜が戻って来たよ~!!
猫のごとく、屋根を飛び、電柱に登ってきた。
白だ。
彼らは猫のように軽やかにジャンプし、町中を飛び回る。
別名、猫。
—白、鼠の事について知ってるか聞いてきてくれ。
—あいあぃさ~w
白は電柱の上から飛び降りた。
8メートルの高さから見事着地し、2人の兄弟の所に向かう。
—夜、見つからないよ!猫!
—分かっとる!せやからこないして探してるんやないか!
関西弁で話す、Yシャツを着た、2人の兄弟。
白黒兄弟のライバル的存在だ。
それに彼らも親を知らずに育った。
弟の名は朝。オレンジピュアのソニックチャオ。オレンジのYシャツに朝と大きく描かれた物を着ている。
兄の名は夜。ムラサキリュアのシャドウチャオ。ムラサキのYシャツに夜と大きく描かれた物を着ている。
白が朝夜兄弟の元に着地する。
—朝、夜!久しぶり!!
朝が笑顔で言う。
—白!探したよ~!!
—僕はいつも高い所にいるよ。忘れたの?あと、鼠の事についてなんか知らない?
夜が手をポンと叩き、話し始めた。
—そやそや!
あの鼠な、他の多くの町を支配するヤクザなんや!
もう『此処は俺の町だ』とか言っとるんやで!
—夜、それホント!?
—嘘ついてなんぼや!
あと猫は始末するとか言っとるで!
俺達の事、狙ってるみたいや!!
—白、夜。此処で狙われたら終わりだよ。
黒のところに行って、話そうよ!
そういうと朝は驚異的なジャンプ力で電柱まで飛び乗った。
白と夜は建物の壁をキックしながら登っていく。得意の『壁キック』だ。
黒の所までは500メートルはあったが、3人は20秒程で黒の元についた。
黒はすぐ近くの建物の屋上にいた。
—朝、夜。詳しく頼む。
朝が最初に話した。
—あの鼠の名はリーダーの名前が佐々木 淳。
この町周辺の町を支配してきた奴ら。
それなりに力はあるみたいで、前は人の耳を素手で契りとって、仲間に送りつけたらしい。
後ろの4人は番号でよばれているみたいだよ。
ちなみに鼠に認めてもらったから入れたらしい。
次に夜が話した。
—『此処は俺の町だ』。とか、もう支配者気取りや。
俺達をただのガキと思ってナメとる!
基地の場所も掴めたで。
瞳孔塔の横にある、時計塔の3階や!
侵入するには横の一戸建ての上走ってくのが善いで。
下は警備の目が光っとるからな。
黒は情報を紙に整理した。
白は礼を言う。
—情報収集ご苦労さん!
頼りになるなぁ!ねぇ、朝。あとでアイス買いに行こう!!
—うん!夜、黒、いい?
黒は少し笑って言った。
—いいが、腹、壊すなよ。
その後、彼らの家に戻った。
家といっても空き家だ。
家賃はなし。大家さんを助けて以来、家賃0でおこづかいまでもらっている。
彼ら4人はこの町のヒーローでもあった。
—朝、行くよ!
—待ってよ、白!
2人はここから800メートル先にあるアイス屋に向かった。
屋根を飛び越え、電線を走り、壁キックをし、たったの20秒で着いた。
アイス屋には麦藁帽子をかぶったHSSのお姉さんがいた。
愛姉さんだ。
愛イ姉さんは、誰にでも優しく、綺麗で、そして心強い。
彼らの親友でもある。
—あら、白ちゃん、朝ちゃん、汗掻いちゃって。
ここで休んでてて。ジュース持ってきてあげるから。
—わーぃ!ありがとー!!
愛姉さんは11歳。
いつも笑顔で誰にでも好かれる。
2人はコーラを貰い、ゴクゴクと飲み始めた。
—そういえば白ちゃんと朝ちゃんはあのネズミさん達の事知ってる?
朝はジュースを飲み終えていった。
—うん!悪い事したら僕たちがやっつけてやるんだ!!
ね、白!
—うん!そういえばアイス買いに来たんだった。
今日はどれがオススメの味?
白もジュースを飲み終え、朝と一緒にそれを片付ける。そして
アイスの入った冷凍庫を除く。
—あら、有難う。
今日はパイナップルとキウィ味がオススメよ。
どれにする?
朝と白はそのオススメの味を買った。
食べてる途中、愛が話し出した。
続く