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「ただいま。」
誰も居ない空間に俺の声だけが響き渡った。俺は帰って来るといつも最初にテレビをつける。―　だが今日は違った。
「何だ？この箱・・・」
家の玄関先には一つの段ボール箱が。俺は宅急便か？と思ったが違ったらしい。その箱には届け先の住所さえ書いてなかったからだ。しかもお粗末な事に、ガムテープで口をとめていない。これ本当に何だ？？・・・とりあえず箱を開けてみる事にした。
「・・・・・・！！！なっ！？」
その「中身」に俺の心臓は凄まじい音で鳴り響く。この瞬間、俺は昨日の友人との会話を思い出した。

「な、お前ってチャオ育ててんの？」
「チャオ？何だ？それ。」
「ほら、こいつだよ。可愛いだろ？今時皆育ててんだぜ。お前も育ててみろよ。」
「はあ・・・・・」


何故なら、段ボールの「中身」が紛れも無いチャオだったからだ。
「チャ・・・チャオ！！？」
何故俺の家にチャオが！？・・・・とりあえず、育ててみる事にした。でも、チャオってどうやって育てるんだ？
チャオはそんな俺の不安をよそに、頭の球体をハートにして俺に抱きついてきた。
はぁ・・・この後の生活が不安だ・・・・。