第3話  転校生1

始業式の翌日。
教室では、数ヶ月ぶりに門限までに五人全員が集まってそれぞれの席に座っています。といっても、たいてい遅れていたのはキャラメルですが。
しかし、今日は珍しくキャラメルもみんなと同じ時間におきて、みんなと同じ時間に学校につきました。
理由は簡単。
「はい。みんな席についてるね。今日はこの学校に転校生が来ます!」
この学校で新しい出会いがあるからなのです。


「転校生なんて来るような学校だっんだね。ここ。」
「お前それさりげなく学校けなしてるよな?」
朝にもかかわらず節電のために照明のついてない、薄暗い教室に男子二人の声と、黄色い方のポヨが変化する音が響く。
「ふわぁ~・・」
球体のままの青いポヨがふわりとゆれる。
「あはは。ベインのあくびなんて久々に見たよ。」
「笑うなよ。しかたないだろ。転校生が来るなんて誰だってわくわくするもんだっての。いつもと変わらずぐっすり眠ってたお前がおかしいんだよ。」
ますますポヨをぐるぐるにするベインは、机に突っ伏したまま横目でだれも居ない机をひとつまたいだむこうにいる親友をにらみつける。
「えーそうかなぁ。」
双方の表情が変わらないままに、教室のドアが開かれた。

このページについて
掲載日
2012年3月13日
ページ番号
7 / 8
この作品について
タイトル
日常生活
作者
チャルナ
初回掲載
2010年2月28日
最終掲載
2012年3月15日
連載期間
約2年17日