その後 真実
無限大の増殖 その後 真実
「これについて、どう思うかね?」
あの事件から80年後。とある博士が助手に問いかける。
「そうですね…チャオという生き物かぁ…見てみたいですね…」
「うむ。わしもそう思って徹底的にデータを調べているが…」
と言いキーボードを叩き、巨大な画面に様々な資料を出した。
「どうやらこの島にチャオガーデンというものを作り、様々なところから行けるようになっていたらしい」
「へぇ…。チャオの管理システムですか…。それほどチャオは普通に暮らすのが難しいのですかね?」
「いや。そうではなく、チャオの食べ物の木の実が、他の所では育たないらしい」
そのことが書かれてある資料を表示しながら言う。助手はなるほど。と頷くばかりであった。
「さて…その、チャオがこの星にいなくなった事件。というものの資料だ」
その資料を大きな画面全体に表示させる。
「謎のオニキスチャオが恐るべき怪物を生み出し、全てのチャオを消滅させた…ですか」
「さて、その事件に大きく関わっている少年が二人いるんだが…」
「本当ですかっ!?」
助手が大声で博士の方を向きながら言った。
「当時の年齢が13歳。今は93歳だな」
「博士より30歳も上ですね。会えますかね…?」
「なんとか、真実を話してくれると言ってくれた」
そう言い博士は立ち上がる。
「えっ…!?今日ですかっ!?」
「善は急げだ」
その二人の家は、奇跡的に近くでその途中に公園がある。会う場所は勿論そこである。二人の家が近くだったため、両方を見つけるのが早まったのも事実。
「あなた方が…ハヤテさんと、ユウキさん…ですね?」
博士が、ベンチに腰をかけている老人二人に訊くと、彼らは頷いた。
「と…いうことはあなた方がチャオについて調べておられる…」
「えぇ。そうです」
と、助手は微笑んで答えた。
「早速、事件のことを話していただきたいんですが…」
「それなら…疾風の家に…」
白衣の者二人と老人二人の変な一同は老人の一人、疾風の家に向かう。
「えぇ…。特に話すことはないんで、これを持って行ってください」
と、タンスから遺書に似た紙を取り出し、博士に渡す。
「これを見れば、真実はわかりますよ」
「はぁ…。そうですか。ありがとうございます」
博士はそう言って、彼の家から出る。それに助手も着いていった。
その後、研究所に帰った博士と助手は真実を知る。
その真実とは、貴方達が読んだ本編の真実と大して変わりはない。
変わっていることと言えば…
ガーデンのシステムがウィルスで構成されているとのことだけだった。
―END―