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いよいよ最後の競技、借り物競争です。
コースには机が置かれて、その上に借り物を書いた紙がのっています。
この競技に勝ったほうの組が優勝となるため、園児たちは息をのむ思いで走者を見守っています。
ヨーイ、ドン!!
さあ、ついに最後の競技が始まりました。
走者にはシャドウチャオ、それにさっきのソニックチャオ、さらには究極のチャオとまで言われる、
ライトカオスチャオがいます。
三匹はほとんど同時に机に到着し、ほとんど同時に紙を開きました。
シャドウチャオが借りてくる物はメガネでした。メガネはチャオ幼稚園の延長がかけていたので、
すぐに借りる事が出来ました。
ソニックチャオが借りてくる物は丸い実でした。これもさっきの競争のときにもらった実が残っていたので、
すぐに見つかりました。
ライトカオスチャオは・・・・・・おやおや。なんだかおろおろしています。
借り物が見つからないようです。紙には「ボール」と書いてありました。
ライトカオスチャオがまわりを探し回っているうちに、ソニックチャオとシャドウチャオはさっさとゴールしてしまいました。
あっ、見つけたようです。幼稚園の遊びどうぐばこにはいっていました。
すぐにボールを取りに向かうライトカオスチャオ。とってもうれしそうです。
ところが、ボールを取りにいく途中、ライトカオスチャオは石につまづいて転んでしまいました。
からだじゅうがどろだらけ。
手から血も出ているみたい。とっても痛そうです。
ライトカオスチャオは起き上がると、突然大声で泣き出しました。
みんなビックリしました。
無理もありません。いつも自信まんまんなライトカオスチャオが、
転んだぐらいで泣き出してしまったのですから。
ソニックチャオとシャドウチャオはそれを見ると、突然、ライトカオスチャオのところへ向かっていくと、
自分たちの肩に乗せて走り出しました。ライトカオスチャオもビックリです。
そんな二匹の顔は、「あきらめちゃだめだ」と、ライトカオスチャオに呼びかけているようでした。
ライトカオスチャオも泣き止んで、二匹の肩から降りると、三匹で肩を組んで走り出しました。
三匹とも、とっても楽しそうです。肩を組んだままもう一度ゴールすると、見ていたチャオたちもかけよってきて、
三匹を胴上げしはじめました。みんなも、三匹の友情に感動してしまったのです。
感動のうちに、チャオ運動会は終了しました。
この騒ぎのせいで優勝はあやふやになってしまいましたが、みんなとってもいい経験をしました。
こうして、チャオガーデンの夜はふけていきます・・・・・・・・・・・・
~おしまい~