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今、僕はこの老婆と一緒に水晶玉を壊す方法を模索中だ。
この玉は不思議なもので、幾分軽い。それに、チャオに好かれていないと触ることすらままならないと言う。
高いところから落としたり、いろいろな方法を試しているが、未だに壊せない。
合間にチャオの相手もするが、その時にヒビが入るのだ。
愛で死ぬと言うわけでもないが、この水晶玉は普通では壊せないものなのかもしれない。
ただ、僕が探すのは水晶玉を壊す方法であり、この店や老婆や水晶玉のことには何も触れられない。
やはり、"受身的"なものを感じたのである。

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掲載号
週刊チャオ第219号
ページ番号
6 / 6
この作品について
タイトル
「道端に落ちている仮説」
作者
Sachet.A
初回掲載
週刊チャオ第219号