第六話「さらわれたチップ」

「行くぜ、エッグマンのロボット!」
ソニックはその場で回転を始めた。
スピンダッシュを繰り出すつもりなのだろう。
回転の先には、たった今テイルスの研究室をメチャメチャにしたばかりのロボット、Σが立っていた。
「チャオヲ・・・ワタセ。」
「渡せるわけないだろ!くらえ、スピンダーッシュ!!」
ソニックはものすごいスピードで、Σへ一直線に向かっていった。
だが、ソニックはΣにぶつかった瞬間、後方へ弾き飛ばされてしまった。
「何!?俺のスピンダッシュが効かない!?」
「チャオヲ・・・ワタセ。」
Σの腕が切り離され、ジェット噴射によって飛んでいく。
弾き飛ばされて宙を舞うソニックは、飛んできた腕に捕まってしまった。
「ソニック!!」
「グハッ・・・・・・!くそっ、俺としたことがっ・・・・・・・・・!」
捕まってもがいているソニックをよそに、Σはチップを抱いたテイルスに近付いてきた。
「チャオヲ・・・ワタセ。
ワタサナイトアノはりねずみノヨウニナル。」
テイルスは首を横に振った。
「いやだ、チップは絶対に渡さないよ!!
今度は僕が相手だ!!」
後ろにジャンプして間合いをとると、テイルスは研究室のガレキの中からマシンガンを取り出した。
「げっ!あんなもんテイルスの研究室にあったのか!?」
そんなソニックの疑問をよそに、片手にチップを抱えると、テイルスはマシンガンのトリガーを引いた。
「いっけええええええええええええええ!!!!」
銃口から連射される弾は、Σめがけて一直線に飛んでいった。
「シールド・・・展開。」
Σのまわりを光が包み込むと、銃弾はその光に弾かれ、地面に落ちた。
「なんだって!?」
テイルスがおどろく暇もなく、後ろから巨大な手が伸びてきた。
テイルスもその腕に捕まり、身動きできない状態となってしまった。
「しまった!!」
「テイルス!!」
捕まった手を振りほどこうともがく二人を見下し、高笑いする人物がいた。
「ぬわーはっはっはっはっはっは!おろかものどもめが!!
このチャオは元々わしの物じゃ。返してもらうぞ!」
「くっ・・・・・・お前は、Dr.エッグマン!」
エッグマンは、テイルスの腕から転げ落ちたチップを拾いあげると、こう言った。
「よし!これでもうキサマらに用はない。
本来ならこの場で海にでも放り投げているところじゃが、ワシが世界制服を達成してから
こき使ってやるのも悪くはない。よって今回は見逃しておいてやろう。
どうせワシの秘密基地の場所がわかるわけはないしのう。ほーっほっほっほっほっほ!!
戻るぞ、Σよ!」
突然、エッグマンの後ろの崖下から、小さな飛行船が出てきた。
Σとエッグマンはそれに乗り込んだ。
「くっ・・・まてっ・・・・・・エッグマン・・・・・・!」
「それでは二人とも、これにてサラダじゃ!ぷっ、くっくっくっく・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
テイルスとソニックに、もはや笑う気力など残ってはいなかった(?)。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第12号
ページ番号
9 / 16
この作品について
タイトル
マイルス君の珍妙な一日
作者
マッハ(服部)
初回掲載
週刊チャオ第3号
最終掲載
週刊チャオ第22号
連載期間
約4ヵ月14日