第一話

近代化。それによりチャオは生まれ、生き始めた。
人は始め、チャオをペットの用に世話をした。
しかし、そのチャオさえ兵器化しようとした人間もいた。
この小説はその兵器化されたチャオの物語・・・。


チャオだけのいる星。それは楽園であり無法地帯でもあった。
平和にも暮らしているチャオもいただろう。しかし、戦い、殺しあうチャオもいた。

やがてあるチャオはマシンを作り、チャオ達を規制した。
人間の世界にある「警察」がマシンだ。

規制により、逮捕されるチャオは後を絶たなかった・・・。


都市に一人のチャオが走っていた。ごくごく普通に見えるノーマルタイプだ。
手には「ブラスター」という短銃を持っていた。
背中には背より大きい剣を背負っていた。
やがて後ろから数体のマシンが追ってきた。
「畜生・・・もう来たのか!」
そう言いながらそのチャオはブラスターの引き金を引いた。
バシュン、という発砲音が聞こえた。しかし、そのチャオは見向きもせず走った。

それでもマシンは追ってくる。
「しつこい奴らだな・・・。」
そのチャオは背負っていた剣を取り出した。
途轍もなく刃が大きい。月の光に反射し眩しく光っていた。

ウィィン、とマシンが停止した音が聞こえた。
マシンは手から機関銃のようなものを取り出した。

ババババッ!

発射音が聞こえた。しかし、そのチャオは全て跳ね返した。
大きくジャンプし、一体のマシンを一刀両断した。

だが、残りのマシンは焦らず機関銃を放つ。
それを避け、また一体を斬った。
ほぼあっという間にと言っていいほどの速さで追ってきた全てのマシンを破壊してしまった。

「ふぅ・・・。」
と言いながら剣をしまった。

しかし、マシンの一体はまだ停止してなく、ある機械音を発していた。
「容疑者バイル・・・逮捕できず。至急応援を・・・」

バコッ、という何かが外れる鈍い音がした。
何とあのチャオが一蹴りでそのマシンを壊したのだ。
「ったくよ・・・。応援来たって変わりはしないって分からないのか?」
バイルというチャオはそう言いながら都市の外へと走っていった・・・。


次回へ続く。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第72号
ページ番号
1 / 4
この作品について
タイトル
-Machine ciao-マシン・チャオ
作者
MASUO(ますお,ます)
初回掲載
週刊チャオ第72号
最終掲載
週刊チャオ第88号
連載期間
約3ヵ月23日