ライトカオス様

――私はライトカオス。この村の長である。皆からは長として慕われ、親として慕われ、兄として慕われ。皆私を家族のように慕ってくれている。そして私も、皆を慕っている。

「ライトカオス様~」

――ふむ、客人のようだ。君はチャルルさんの所のチャロロ君。私になにか用かね?

「あのね、教えて欲しい事があるの」

――ふむ、いいだろう。何でも聞いてごらん。

「あのね、んっとね、サッカーの「おふさいどとらっぷ」ってどう意味?」

――……。

「ライトカオス様?」

――……。

「わかんないの?」

――いや、違うよ。私は答えを知っている。けれど、ココで教えてしまったら、君は自分で調べる事をしなくなってしまうだろう?だから、私はあえて教えないようにしているんだよ。

「うっそだー、わかんないんだー」

――何故そう思うんだい?

「だって、頭のおてんとさまはてなマークになってるもん」

――……。

「ライトカオス様?」

――…負けたよ、君の勝ちだ。すまない、私もよくわからないんだ。

「いいよ、他の人に聞くからー。またねー、ライトカオス様ー」

――あぁ、ばいばい。またね。…ふぅ、私もまだまだ修行が足りないな。

数日後。

――私はライトカオス。この村の長である。皆からは長として慕われ、親として慕われ、兄として慕われ。皆私を家族のように慕ってくれている。そして私も、皆を慕っている。

「ライトカオス様~」

――ふむ、客人のようだ。君はチャランさんの所のチャレンちゃん。私になにか用かね?

「えっとね、今日はライトカオス様にプレゼント持ってきたのー」

――私に?嬉しいなぁ。ありがとう。

「えへへ。はいコレっ」

――箱に入っているんだね。開けてもいいかい?

「うんっ。あけてみてー」

――何が入ってるのかなぁ。楽しみだなぁ。

ビヨヨ~ン!

――!

「わ~い♪ひっかかった~。びっくりした~?」

――……。

「ライトカオス様~?」

――…ははは。この私が、今時ビックリ箱でびっくりするわけないじゃないか。

「うそついてる~」

――何故そう思うんだい?

「だって、頭のおてんとさまびっくりマークになってるもん」

――……。

「ライトカオス様?」

――負けたよ、君の勝ちだ。まんまと騙されてしまったよ。

「えへへ~。他の人にも試してこよ~っと」

――ほどほどにしておくんだよ。

「は~い。じゃあまたね~。ライトカオスさま~」

――あぁ、ばいばい。またね。…ふぅ、私もまだまだ修行が足りないな。

数日後。

「あ~、ライトカオス様、なんかえっちな事考えてる~」

ガタガタッ!(ライトカオス様が座っていた椅子から転げ落ちる音)

――っな、なにっ?

「だって、頭のおてんとさまはーとマークになってるもん」

――……。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第102号
ページ番号
1 / 3
この作品について
タイトル
ライトカオス様
作者
宏(hiro改,ヒロアキ)
初回掲載
週刊チャオ第102号
最終掲載
週刊チャオ ライトカオス記念号
連載期間
約2年2ヵ月20日