第四十二話『その手にカオスエメラルドを』

―バン！バン！バン！
部屋には銃声が鳴り響いている。
何故ならコドウと霧崎が角戦鬼（前話参照）と闘っているからである。

角戦鬼「うぐぁぁぁぁぁぁぁ！！」

角戦鬼は悲鳴に似た雄たけびをあげ、コドウと霧崎に攻撃する。
その姿は正に鬼、体は薄く黒くなり、髪の毛はぼさぼさとしている、そしてデカイ羽が生えている。

角戦鬼はコドウを集中狙いする。

コドウ「オィィィィィィィ！！霧崎ぃぃぃぃぃ！！気ぃ引くんじゃなかったのかぁぁぁぁ！！」

コドウは逃げ惑っている。

霧崎「取りあえず角戦鬼の動きを止める。その間に斬れ！！」

霧崎は銃を構える。
すると腕輪から大量の炎が噴射され、銃―双火に吸い込まれていく。

「爆炎流星弾！！」

霧崎が引き金を引く、するとでかい炎の気・・・太陽の様なものをイメージしてもらえばいい。
それを発射した。

角戦鬼「ぐぎゃあああああああああああああ！！」

霧崎の発射した爆炎流星弾はみごとに顔にヒットした。
角戦鬼は顔についた火の粉を振り払うのに必死になっている。

コドウ「今だッ！！喰ら・・・」

コドウは斬るのを躊躇ってしまった。
仲間だと言うことを思い出してしまったからだ。
そのためらった隙に角戦鬼は復活し、コドウの脇腹にチョップをヒットさせた。

コドウは大きく吹き飛ぶ

角戦鬼「ぐるぅがるげるぁ・・・」

霧崎「コドウ！！くそッ・・・火炎流星群（かえんりゅうせいぐん）！！」

霧崎は大きく跳んで角戦鬼の上から銃を撃ちまくる。
それは爆炎流星弾とは違う。細かい炎の気が大量に発射されているのである。

それは角戦鬼にヒットする

角戦鬼「ギャアアアアアアアアアオオオ！！！」

が、しかし、それは角戦鬼のなかにズブズブと入って行くではないか。
まるで沼に落ちた石のように入って行くのだ。

コドウ「ゲホッ、ゲホッ」

コドウは咳き込んでいる、当たり前だ、あんな攻撃を喰らったらひとたまりも無い。
コドウはせきをするのをやめると何かを考えていた

―おかしい、何かがおかしい。
あの一発でなら俺を気絶させることぐらいできる筈なのに・・・
まさかとは思うが・・・まだ光の意識は・・・

コドウは刀を構える
そして走り出す

コドウ「大丈夫だぁ！！動くなぁ！！今助ける！！」

コドウは刀を振る

コドウは絶対に安全だと思っていた。
・・・そんな事は無かったのだ
光はすでに角戦鬼に意識を飲まれ、完璧に角戦鬼となっていたのだ。

コドウの刀がいとも簡単に腕で止められる。
そして弾き飛ばされる。

コドウ「ぐッ・・・！！」

ココロ『コドウ！！』

霧崎「コドウ！！」

霧崎はそれを見て角戦鬼に向かっていく。
そして銃を向ける。
リングから炎が出て、双火に吸い込まれていく。
今まで以上に・・・大きく、荒々しい炎が双火に吸い込まれていく。

霧崎「喰らえぇぇぇぇ！！」

双火から炎の気が放たれる。
爆炎流星弾よりも大きい。

角戦鬼「ぐはぁぁぁぁ・・・」

角戦鬼は手を構える。
するとそこに闇の気が集まっていくではないか。
そしてそれを発射する。

霧崎「！！」

するとなんという事か、霧崎が発射した気が消滅してしまった。

霧崎「・・・くそッ・・・もう・・・手はねぇのか・・・！！」

―畜・・・生・・・こんな・・・こんなのなんてなぁ・・・！！

さっきコドウが弾き飛ばされた場所から声が聴こえてくる。
霧崎はそっちの方向をみる。

ココロ『まだ・・・やるんだよね！！コドウ！！』

コドウ「ああ！！」

矢張りコドウだった、唇が切れて、目が大きく腫れ上がっているがコドウだ。
―そして、その手には・・・

コドウ「解放！！覚醒！！」

コドウを光が包み込む。
―そう、コドウは・・・

『その手にカオスエメラルドを』