第四章「戦闘 前編」
『ふっ、はっ、とっ!』
すかっ、すかっ、すかっ。
カースはさっきの魔法剣をまだ振っている。魔法は出ないが。
『そろそろ行くよー。』と、サクラ。
『おう。』と、カースは駆けて行く。
『まだ情報は集まらないな・・・』と、フェニク。
『そうだね・・・』と、サクラ。
『このままどうなってしまうんでしょうか・・・』ミルフィー。
『うーん・・・・まぁ、なんとかなるって♪』リリアン。
『そうそう、なんとかなる♪』と、サクラ。
あはははははは・・・・っと、結局なんとかなるで終わるおきらく集団であった。
しかし・・・・
『来る・・・』と、フェニク。
『そんぐらいわかるさ。』サクラ。
すると、フェニクは剣を持ち、サクラはダガー(短剣)を構える。
『ぇ?ぇ?なになに?』と、カース。
『気配がする。』フェニク。
『わかった!』と、カースが剣を抜く。
カキイイイイイン!
鋭い音が響く。
見ると、サクラとフェニクが2匹のチャオの槍を受けとめたところだ。
サクラが受けとめたのはヒーローチャオの槍、フェニクはニュートラルの槍。
『あー、やっぱダメかー。』と、ヒーローの方。
『あーあ。』と、ニュートラルの方。
『暗殺者・・・か・・・』フェニク。
『んー、そっちがそう来るなら、こっちも本気で行かせてもらうよ・・・?エンジェル・フェザーッ!』
サクラは巨大な羽で飛びながら、ナイフを構える。
そして、2匹のチャオに向かって低空飛行で突進!
『そのまま突っ込むの?それじゃ僕らは倒せないよ?』と、ヒーロー。
しかし、違った。
サクラはナイフをそこで投げつける。
案の定風の魔力がこもっている。
カッ!ゴオオオオッ!
2匹のチャオは避けたが、後に巻き起こる竜巻によって体勢を崩す。
『今っ!』と、サクラが全身の魔力を右足に集中させる。
『くらっ・・・えええええええっ!』そのまま矢のような蹴りをニュートラルの方に決める!
『わわっ、とっ・・・』
ガッ!ニュートラルは槍を地面について吹っ飛ぶのを抑える。
『ちぇっ・・・』と、サクラ。
『はぁっ!』と、カースが剣を上に掲げて、ジャンプする!
カキイイイイン!振り下ろした剣は、ヒーローの槍に受けとめられるが、意外な相手が斬りかかってきたので、相手は体制を崩す。
そこにリリアンの蹴りが決まる!流石に格闘家。サクラより数倍ぐらいの威力があるのではないかという蹴りだ。
ヒーローの方は倒れこむ。
『ちっ・・・』と、ヒーロー。しかし、ヒーローの方にはもう体力は残っていないだろう。
『さて、そろそろお祭りも終わりだよ・・・』サクラが言う。
『っ・・・』ニュートラル。
サクラは何かの呪文の詠唱をする。
『ウィンドスパイラル!』
サクラの腕輪が蒼く光って、ナイフの時とは比べものにならないほどの竜巻が巻き起こる。
しかし・・・
『邪気神』と、ニュートラルが言うと、ヒーローも立ち上がって、異常なほどの邪気を放っていた。
ガキイイン!
竜巻が掻き消えた。
『なっ!?』 サクラが驚くのもおかしくない。邪気だけであの竜巻を無効にしたのだから。
奇跡への道 第四章 終わり